_愛華Ver.__
今日クリスマスだけど…
いつもと違って1人か。
いつもなら彰人とか光希と過ごしてたのに。
今はもう彰人と光希は2人で過ごす。
私は…1人。
私も早く相手見つけなきゃな。
じゃないと…高校生活1人になっちゃいそう。
彰人からの電話…
いつもならLINEなのに。
どうしたんだろ…
…あげる気なんだ。
…いいな……
……光希が風邪…
せっかくのクリスマスなのに可哀想…
それに光希はあまり風邪をひかないから
いざ風邪ひくと辛いかも。
コンビニで薬とか果物買ってこっかな。
……彰人に看病されたこと…1回だけあったな。
中学生の時に私が風邪ひいて…
彰人が私の家にプリント渡しに来て。
中学生の時はお母さんがいたけど、
それでも彰人が私の看病をするって言って。
お母さん少し困ってたな。
けどその気持ちがすごく嬉しかった。
初めて風邪をひいてよかったと思えた。
彰人は馬鹿にしてきたけど…
それよりも心配してくれてて。
水がほしいとか…お腹空いたとか言ったら
すぐお母さんの所へ行って持ってきてくれて。
姉貴みたいだなって…
私が朝彰人を起こしに行った時も言われた気が…
_彰人Ver.__
なんか、
愛華とこんな風に話したのは久々だな。
光希と付き合ってから自然と愛華との会話が
一気に減った。
俺、
もし失恋すればお前を好きになると思ってた。
けどそれは違った。
愛華を好きになれば…幼馴染は終わる。
俺達は終わってしまう。
この距離感が好きなのに…
お前を好きになるのんて自分を裏切ってしまう。
ごめんな…愛華。
幼馴染でいたかった。
けど…そんな中途半端で終わりたくもなかった。
お前なんかと出会わなかったらよかった。
そう思った日もあった。
ほんと…ごめんな……
愛華…
_今まで通り___
その言葉が嬉しかった。
ありがとう。
大好きだからな、愛華。
もちろん幼馴染として。
な。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。