私には憧れの先輩がいる。
その先輩は3年生で…潔癖症。
誰かが触れようとするととても嫌がる。
それに、恋をすること自体を嫌っている。
だから私が告白しても…嫌われるだけ。
それでも私は…先輩の隣にいたい!
眠たいだろうか…
とても視線が冷たい……
先輩が返事してくれた…!
いつもは眉間にシワを寄せながら通りすぎてくのに…
と、というか!
私はお昼ご飯を誘いに来たんだった…!
うわぁ…みたいな顔された…
相当嫌なんだろうな…
ここは引かなきゃだよね…
しつこくしすぎて嫌われたら嫌だし…!
いや、もう嫌われてるのか…?
頷かれた…本当にそうだったんだ……
先輩は本当に1人が好きなんだな…
ていうか…私の愛想が悪いだけかな…?
もしそうなら私が変わらないと…
中宮先輩がこうなのはいつもの事だし…!
それに、今日は返事してくれたんだから大きな進歩だよ!うん!!
……みんな…なんで中宮先輩なの?って聞いてくるけど…私には、とてもかっこよく写ったの…
_3ヶ月前__
これは、私が花壇の花に水やりをしてる時だった。
その時期に私は1部の女子に嫌われてて…
私が水やりするために使ってたホースを奪われて、その時にそのホースで水かけられて…
いじめられっ子にはありきたりのいじめだろうけど…
私には初めての体験ですごく怖かった…
それに、水のせいで制服は濡れまくって…
寒くて辛くて…怖くて……
そんな時に助けてくれたのが中宮先輩だったの。
え、ええ!?
ただ寒いかどうか聞いただけ…!?
助けてくれるかと思ったのに…
先輩が潔癖症なのは知ってた。
だから、私なんかにタオル貸しても大丈夫なのかな…?
…けど、先輩は嫌なことは絶対にやらない人だ。
ここは素直に受け入れて拭こう。
拭かなかったら逆に機嫌悪くなっちゃいそうだし…
あっ…さっさと行っちゃった…
とりあえず、大人しく着いてくことにしたけど…
保健室までの道のりの中一言も口聞かない気なのかな…!?
まぁ、けど…中宮先輩の声聞いたの…今日が初めてだったし…
でもでも…
ちょっと塩対応すぎない…?苦手なタイプかもな…
そんな事考えながら歩いてると、保健室についた。
先輩が保健室にさっさて入っていって、すぐ戻ってきたと思ったら…
カイロ投げつけられた…だと…!?
……先輩、不器用なだけで、実はすごく優しいのかな…?
_現在___
そんなことがあって今に至る。
あの時は…苦手意識がちょっとあったけど、その後も何度か先輩は私のことを助けてくれて…
けど先輩自体は、助けた覚えはないって言ってて…少し残念、かな……
いや、結構残念…
でも…それでも!
くじけないで先輩に近づくんだ…!
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。