第30話

30話
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2021/06/27 09:49
沖縄の旅行からもう2週間が経とうとしていた。
俺は未だにまだプレゼントを渡せていない…
次の誕生日を待つかクリスマスにでもあげようかすら考えていた。
でも…沖縄の旅行が終わってからあなたはあまり寮のリビングや学校で見かけなくなった。
あなたが入学式した時はそこそこ登下校はしていた。
でも今は…迎えはいいと言われてそのままミリオ達と帰っていた。
そして極めつけは…夜に帰ってくる事が多かった。
8時とかがもう当たり前になっていて…遅い時は10時をすぎていた。
たまに会っても挨拶ぐらいだ…
いや…前は画面の前だったのに今は話せなくてるのは強欲か…
宮谷さんは今まで通りに過ごしていて、あなただけが何かと忙しく過ごしていた。
そんな彼女に体調を崩さないかとヒヤヒヤしていた。

































































































































でもそれは…今になって後悔した。

なんでもっと話したりしなかったんだって…。手が届かなかった物に手をもっと伸ばしておかなかったんだって…。














































































今、先生に配られた紙には
「水流あなた  アメリカに留学 」
時が止まった気がした。
まだ彼女が入学して半年ぐらいしかたっていなかった。
紙の下側にはあなたの言葉が述べてあった。
「この度、アメリカに留学する事に致しました。自分の力を世界に試したいと思い、決意しました。雄英には少しの間ではありますが、学ぶ事が出来て友達もできる事ができました。短い間ありがとうございました。」
あなたが入学した時の述べた言葉は小学生の文章みたいに明るく迷いがなかったようだった。
でもこの文章は高校生が書いたとは思えないほどに真面目で気難しいと思った。
でもそれよりも「アメリカ留学」という言葉が俺から離れない。
まだ……俺の気持ちも…プレゼントも…もっと話したい事も…まだ山のようにあるのに…
先生「〜という事になった。??天喰大丈夫か?」
顔面蒼白で冷や汗が止まらずにいた俺に流石に俺に話しかけてきた。
ミリオ「環…?」
後ろの席のミリオにも話しかけられ俺は気がついた。
天喰「すみません…。大丈夫…です。」
先生「そうか?具合悪いなら保健室行けよ〜」
生憎…俺は保健室に行って治るものではない…
それよりも…この紙には…























































































雄英を旅立つ日にちが書かれていなかった。


そして絶対に今日はあなたに話しかけると心に誓った。

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