✄- - - - - - キ リ ト リ - - - - - ✄
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逃げるように部屋からでる
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規則正しい寝息が聞こえてきた
私はいつ危険が訪れても逃げれるように、何となく扉の壁に寄りかかった
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「僕のものになって」
「僕だけをみて」
「おいで」
「そういうところも、全てが愛おしい」
「僕はありすちゃんをずっと見てるからね」
✄- - - - - - キ リ ト リ - - - - - ✄
嫌な人の幻影に苦しめられるなんて。
その時、やけに視線を感じその方向に目を向ける
君は困ったように重そうな目を擦りながら私を見ていた
人肌が無性に恋しくなった。
君の温もりと、包み込むような優しい声と匂いで私の心は少し満たされた
私は優しさを噛み締めながら、握られた手に力をこめた
いつしか私は温もりに身を包まれながら眠りについた
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!