たくぱん視点
((ガラガラ
俺はいつもの時間にいつもの部室に来る。
俺は挨拶をされてから返す。
実況部の皆は必ず朝に部活に来て夕方に各々帰る。
だけど大概俺とやまだは最後まで残る。
まぁ何でかは察せるよね
((ガラガラ…
結局皆で来たが、幸いにも俺ら以外は来ていなかったようだ。
夏季休業だから貸し出し人さんすらもいない。
まぁあーだこーだで借りることは出来るようだが
皆はカウンター側のテーブルで編集したり本を探したりする
俺は1番奥のテーブルに行き、パソコンを開く
まぁ部活メンバーなんだから一緒に居れば良いのにって思うかもしれない、
でもうるさいやつらといるのは気が散るじゃん?
うん、
ガタッとうたくんが椅子から立ち上がる
今は午後4時頃。
あれから昼飯を食べても尚、図書室にいた。
1年ズは用事があったそうで帰った
って流れで3人は図書室から出ていった。
ん~…今日の分の編集終わったし、本でも見ようかな
俺は立ち上がって本棚の近くに行く。
本の背表紙をなぞりながら歩いていく
すると目が引かれる本があった。
タイトル 唹豢俎
何て書いてあるのか分からないが気になったのでさっきのパソコンを置いていた場所まで持っていく
するとやまだが隣に座っていた
犬のように目をキラキラさせながら聞いてくる
こいつ…2人きりになると急に人懐っこくなるよな…
まぁ2人の時も喧嘩はするんですけど…
俺は首をかしげる
なんて言うやまだは無視し、ページを捲る。
でも先程と同じ意味の分からない言葉ばかり…
これ作者も書いてないんだよな…
本の色は緑。
本はボロボロで昔の本と言うのにぴったりな見た目だった
う~ん…と唸りながらまたペラとページを捲る
お前に言って何があるんだよ…と思いながらも渋々答える。
と言って、タイトルであろう言葉を指差す
何言ってるか分からない…
ゲームとかアニメでしか聞いたことない
適当なページの文字を指差す。
『堲歹桵禸捌豸』
『碧ノ嚢穭敺杈俄孁蓙メ褸鬨、嚌剴俄惡鬨彤レ褸兊濾鄔。』
((ガタガタッ…グラッ
((ガタガタッ…
((グラグラッ…バサバサバサッ
((ガダッ……………
((ブワッ
『碧ノ嚢穭敺。
屬蠐:龢ゼ
鬨敺腧嚢穭:黎姧ヲ亞鵺繼褸
○✕#▼$k◇●△ン
✕◎□¢ラ@~*^%○』
…
声の主の方を見ると鍵を持った委員の人がいた。
いつの間にそんな時間になったのか…
やまだが声を張って言う
そう言うとやまだは俺の手を引いてカウンターの方へ歩いていく
って、なんで俺まで…
俺に先程の本を突きだす
まぁ図星。
はぁ…とため息を吐きながら手続きを済ませる。
帰り道。
家に入った俺らはちゃんと手洗いうがいをする。
まぁ手洗い場を争ってる暇が勿体無いと思い、譲る。
だから俺が最後に部屋に入ることになる…
そしたらベットの下を覗くやまだがいた。
気を取り直して…
放課後。やまだが俺の家に来たのには訳がある。
まぁ俺がやまだの家に行っても良かったのだが…
俺は1人暮らしだったから全然良いけど…
読み取りには時間が掛かるらしい。知らんけど
でも今回のやまだの件には賛成する。
もしこの俺の能力…?が良いことに使えるのならやってみたいと思う。
勿論、やまだもノリ気だ。
まぁ、最近もっと楽しいことしたいなとは思ってたし丁度良いや。
そういやはるてぃーも
『最近暇過ぎる。』なんて駄々こねてたな…
あれ、でも最近聞かなくなったかも…
なんか夢中になること見つけたのか…?
なんていろいろ考えてるとやまだが本から顔を上げる
((ブワッ
能力…霊力を操る。
最初は近付くだけで周りの人も見えたが、今はたくぱんの意思で霊を見せることが出来る。
そして仕込んでた伏線のシーン!!
青拓高校で、暴走した霊のせいで全校が避難した時…
あの時そーきゅーがたくぱんを見つけた時に頭痛がした。
その原因はたくぱんが完全に能力を手に入れたことで一時的に霊力が溢れだした…
という設定だった((
気になるひとは巻き戻って見てね
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!