丈「怖かったな…ごめんな…もっとはやくこれんで」
恭「じょ…にぃ…ッふぐ…ッうう…」
丈「いっぱい泣いてええねんで?にぃちゃんが悪かった…ごめんな」
そういって思いっきり抱きしめてくれた
恭「うああああああああ」
俺は丈にぃの胸の中で思いっきり泣いた
泣いて泣いて泣きじゃくって
でも、丈にぃはずっと俺の頭を撫でて抱きしめてくれた
その温もりに、少しずつ心が落ち着きを取り戻してきた
恭「…ッふぐ…ッグス…俺も勝手に出て行って…ごめんなさッ」
丈「謝らなくていいッ…全部、俺のせいや…恭平が辛い思いしてたん気付かずに…ほったらかしにしてた…ッほんまごめん」
恭「丈にぃはいつも僕たちのこと一番に考えてくれてるって分かってたのにッ…もっと俺に構ってほしくてッ…うう…わがままでごめん…ッグス」
丈「もっとわがまま言ってええねんで?ちゃんと受け止めるから…恭平のこともだいすきやで」
恭「ふえ…ッグス…うう…じょッ…にぃ…ぼくもッ…」
丈「よく耐えたな。えらかった。家に帰ろっか」
恭「うん…皆んなには…内緒にしてほしい」
丈「わかった…やけど、無理はするなよ?」
恭「うん…」
丈side
俺は弟たちに恭平が無事見つかったこと…もう、夜遅いから各自寝てるように伝えた
大吾は察して、みんなを寝かしつけてくれたみたい
家に帰ると寝静まっていた
丈「風呂行こっか?」
恭「…うん」
俺は恭平を抱えたまま、風呂場に行き服を脱が、シャワーをかけてやる
恭平は我慢してるのか震えている体を自分の腕て押さえつけていた
丈「我慢せんでええ…どこが気持ち悪い?」
恭「…おしり」
丈「出されたんか?…かきだしたるからちょっと辛抱やで?」
俺は恭平の後ろに指を入れかき出した
必死に俺にしがみつき震えている
丈「よし。終わったで?よく頑張ったな?」
恭「…ふぐ…ッうう…ッグス」
思い出したのか、恭平の目からまた涙が溢れる
俺は思いっきり抱きしめる
抱きしめることしかしてやれないことに腹が立ちながらも、今の精一杯の気持ちを込めて抱きしめた
少しずつ落ち着き、風呂からでて髪を乾かした
恭「丈にぃ…一緒がいい」
丈「おん。一緒に寝よな?俺の部屋くる?」
恭 コクッ
そして一緒に布団に入り、抱きしめながら背中とさすってあげると俺の服を握り締めながらすぐに寝た
恭平side
それから、毎日一人で寝るのが怖くて丈にぃと寝る日々が続いた
夢の中で、男たちが現れて無理矢理犯されていた
恭「やめ…や“…さわっないで」
苦しい。助けてッ
すると
ぎゅ
丈「恭平。起きて?大丈夫、にぃちゃんが側にいるよ?」
恭「じょッ…にぃ…ふぐ…ううッ…ッグス」
丈「怖かったな。よしよし」
俺が夢を見てうなされるたびに優しく声をかけて抱きしめてくれる
その温もりに安心して、少しずつ怖い夢は見なくなっていった
恭「丈にぃ…俺、もう大丈夫だよ?」
丈「それはよかった!けどな、絶対に無理はするなよ?いつでも側で寝るし、どんなことでも言っていいからな?」
恭「じゃあ、今度俺の買い物に付き合って!」
丈「もちろんやん!2人で行こうな?」
恭「よっしゃ!丈にぃ…大好き!!」
ぎゅううううう
丈「ふは。俺もやでぇぇぇ」
ぎゅうううううう
こうして、一層二人の仲が深まったとさ💓
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。