第56話

56
210
2021/03/14 02:37
優
あら!白髪!
真琴
真琴
ちょ!しっ!






先輩とわたしの行きつけの美容院に一緒に来ていた。








先輩はわたしの横で雑誌を読みながら








リラックス状態だ。








もちろんわたしもその状態。





優
なんか、あんた苦労してるんだね〜…
…ひょっとして例の男〜?
真琴
真琴
あの人は関係ありません!




仕事も忙しかったんだし




ただそれだけに決まってる。



優
本当かな〜?笑
好きな人に、自分がどう想われてるのかはっきり分からいのに、ズルズル関係を持っちゃうって…わたしなら耐えられないなぁ…
真琴
真琴
……





先輩は白黒はっきりしてて曲がった事が大嫌いだからなぁ…







わたしもそんな性格だったら良かったんだけど…






そしたらこんなに思い悩む事もなかったかもしれない。







…セフレのように扱われてるのかって聞かれると






今までの晴人さんを思い出すと








どうしても、そうは思えない。






けど、まだはっきり彼女になれたとは断定できない。







ほんと、わたしも先輩みたいな性格だったらなぁ…






優
ま、でも
それも真琴のいい所でもあるんだけどね。
真琴
真琴
えっ…?
優
みんながみんな、わたしみたいな性格だったら
大変だよ笑
それぞれ違う性格だから…その人の個性が生まれる。
真琴
真琴
優
真琴は真琴らしく…
そのままでいいんだよ。
…でも…その人と本当に幸せになりたいなら…頑張んなっ。




まるで、わたしの気持ちを読まれてしまったかのようだった







先輩は優しく微笑んでわたしを見た。



真琴
真琴
…先輩…
優
って…なんでこんな話になったんだっけ!笑
あ!白髪が出たってとこからか!笑笑





さっきの優しい笑みとは違い






イタズラな笑みでそう言った。




真琴
真琴
もう!先輩嫌いです!笑





この人が同じ仕事の先輩でよかった…。







美容師「はい、それでは流していきますね〜」





優
はい!んじゃ
真琴
真琴
はい!




わたしは、決意した。







晴人さんに告白しよう。







今の自分の気持ちを…想いを伝えようと。








もし、振られちゃったら…






その時は新しく、前を向いて歩いていく。






『推し』として、これからも晴人さんを応援する。


プリ小説オーディオドラマ