第31話

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2021/02/28 06:38
真琴
真琴
ん…いった…



二日酔いの頭痛で目が覚めた。






今の状況に気づけたのは数秒経ってから







晴人さんがわたしをしっかりと抱きしめながら







眠っていた。






自分の心臓の音がうるさいくらいに






ドキドキしていた。







…にしても頭がズキズキして…






そう言えば…鞄に薬が…







そう思い、ゆっくり体を動かすも






晴人
晴人
…ん…、?真琴、ちゃん…?



眠そうに少し目を開けた晴人さん。



真琴
真琴
あ…ごめんなさい…
起こしてしまって…
晴人
晴人
…ううん……頭痛い?
真琴
真琴
…は、はい。
晴人
晴人
……薬…ある?
真琴
真琴
はい。飲んできます



わたしがそう言うと晴人さんは







腕を緩めて、わたしを離してくれた。







わたしは、ベッドから出て








歩くたびにズキズキ痛む頭に耐えながら






薬を飲んだ。







これで、少しはマシになるはず…





わたしが寝室に戻ると








規則正しい寝息でスヤスヤ眠った晴人さん。






わたしはゆっくりベッドに入った。








なんとなく、晴人さんのそばに寄りたくて







向かい合わせになる形で、晴人さんの近くに寄ると







晴人さんは、わたしの気配に気づいたのか







目は瞑りながらも







わたしを抱きしめてくれた。








昨日は、駅から歩くのもしんどくて







タクシーを拾ってから記憶がない。






わたし…何か変な事言ったり










やったりしてないよ。ね…?




少し不安になりつつも、睡魔には勝てない。






わたしはいつのまにか










晴人さんの香や、温もりに包まれながら









また眠りに入っていた。

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