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2021/06/18

第2話

Story.1
教室。

席替え初日。

流れる無言の時間。





……………かまってちゃんの俺には沈黙が重い…………

結局俺は前後の仲のいい奴と喋ることにした。
隣の百瀬秋ももせあきはいつもマスクをしているが、見える目元から美人とわかる程ぱっちりとした可愛らしい目をしていて、男なら誰でも話してみたいと思う美人。
学年でも美人だと有名だが、それと同時に「男とは会話しているのを誰も見たことがない」事で有名だった。




俺のクラスの席替えはクラスの中からリーダーとして6人を出して、その6人で席を決めるルール。
推薦式で、見事リーダーになれた俺は百瀬秋と一言でも話してみたくて、他のリーダーの奴らに頼み込み、隣にした。
しかし話す事も特になく、百瀬は百瀬で本を読んでしまっているので邪魔するのもどうかと思う。


結局HRホームルーム前は一言も話す事なく時間が過ぎていった。
百瀬、これから隣でうるさいかもだけどよろしく〜
…うん、よろしく
ん!
HRが終わって速攻本を読み始めようとした百瀬に、俺はすかさず声をかけた。
百瀬は本を机の中から出そうとした手を一度止め、俺を不思議そうに見つめてからそう短く答えた。

ただそれだけの短い会話でも、俺は満足感を覚えた。
わり、トイレ行ってくるわ〜
と話していた前後の友達に声をかけ、席を立つ。
「なんだお前う◯こかぁ〜?」といじってくるそいつらをあしらい、トイレの個室へと向かう。

一応言っておくが決して大便ではない。

便器の蓋を閉じたまま便器に座り、頭を抱える。
は、話せた………!
にやけが止まらない表情筋をどうにか抑えようとするも抑えられないまま、喜びを1人噛み締めた。



それから暫くは結局その一言だけだった。
それでも俺はこの時の喜びだけで3ヶ月はもちそうだ。