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第7話

第7話 本来の姿
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2018/09/11 15:15
「なぁ……レミリア…あいつらはどうやって来た?」
 博麗神社に逃げて来た4人は身を隠すように座っている。
 「分からない……私の部屋に来た時、ルーミアだけだったんだけど……メイド妖精の死体を持ってたの……」
 「なんなんだよ…あいつらは何の目的で……」
 4人が重い空気の中で座っていたら光の三妖精が飛んで来た。
 「霊夢さーん!助けてー!」
 スターサファイアが叫んでいる。
 「どうしたの?」
 「ルーミアたちが襲ってきたの!」
 サニーミルクが叫ぶ。
 「だから助け…」
 ルナチャイルドの体が闇に捕まり、そのまま持ってかれる!
 「ルナ!」
 とっさに手を伸ばしたサニーの体を魔理沙が捕まえて中に入れる。
 スターサファイアは霊夢が捕まえて中に入れた。
 「ルナチャイルドを返しなさい!」
 レミリアが闇が逃げた先に怒る。
 森の中から出てきたのはミスティアだった。
 「ミスティア?」
 レミリアが困惑する。そのレミリアを更に驚かすことが起きた。
 ミスティアが闇を出したのだ。
 「この攻撃に耐えれるかな?」
 無数の闇の触手がレミリアの四肢を貫き、投げ飛ばす。
 「がはっ………!」
 レミリアは神社に突っ込む。
 「レミリア!?」
 霊夢が助けに行く。レミリアは両腕両脚がへし折れ、血塗れになっていた。
 「お姉様をよくも!」
 フランがレーヴァテインを持ってミスティアに突撃した。
 「無駄よ…フランちゃん。」
 ミスティアはレーヴァテインを片手で掴む。全員が驚いた。フランの全てを破壊する程度の力が働いていなかったのだ。
 「…!?…離せ!」
 フランがミスティアからレーヴァテインを離そうとするが、びくともしない。ミスティアはフランを引き寄せ、胸ぐらを掴み、投げ飛ばす。
 フランは博麗神社の後ろの森まで飛んでいく。
 「フラン!?」
 レミリアが叫ぶ。魔理沙がフランの所に走っていく。フランは何本もの木を巻き添えにして飛んでいた。
 「あんた、本当にミスティア?」
 霊夢があまりにも強いミスティアに疑問をぶつける。
 「やだな~、霊夢さーん、私は私、ミスティアですよ。」
 ミスティアはニッコリと笑う。
 「く……」
 霊夢は拳を握る。
 「それにここにくることは簡単に分かりましたよ。」
 「え…どういう……」
 霊夢は殺気を感じ、レミリアと一緒に避ける。
 さっきまでいた地面から突然、闇の口が飛び出てきた。
 「なっ……」
 闇が解け、紅い剣を持ったルーミアが出てきた。
 「簡単に逃げれることができると思ったの?」
 嘲笑うように、剣の先を霊夢に向ける。
 「そうね……油断していたわ。」
 「ふっ…油断だけで済むかな?」
 霊夢が首を傾げると同時にルーミアの封印だった髪飾りが消滅した。
 「!?」
 「マ…マスタースパーク!」
 魔理沙がミニ八卦炉を構え、放つ。
 だが、ルーミアの剣で弾かれた。
 「無駄な攻撃ほどあきれるものはない。」
 ルーミアの剣から闇のレーザーが放たれた。そのレーザーは博麗神社の真横を通り抜け、森を抉り、山を貫通した。
 「な……なんて…強さなの?」
 寸前に避けた霊夢は呆然とした。
 「きゃぁぁ!」
 サニーミルクとスターサファイアがチルノに捕まった。
 「な…あんた、何してるの!」
 霊夢がお祓い棒を出し、お札も構えた。
 「あたいに挑むなんて……哀れだね。」
 チルノがスターとサニーを地面に投げ捨て、霊夢を睨んだ。
 そして、チルノの瞳が深い蒼に染まった。
 「……?」
 霊夢はお札を構え、戦闘態勢に入った。
 「見せてあげる。この私の力の一部を…」
 チルノの体が吹雪の竜巻に包まれ、雪が地面に落ちたと同時に大人のチルノが立っていた。
 「は!?あんたは誰よ!」
 霊夢は動揺した。
 「チルノだよ…さぁ、いきましょうか…」
 背中の氷が円を作り、空気の塊を放つ。空気は木に当たり、木は木っ端微塵となる。
 「く……!」
 霊夢はお札を投げ飛ばすが、無数の剣がお札を突き刺した。
 「ふふふ♪では、眠りなさい」
 チルノが両手を構え、その手から光が漏れる。

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