「なぁ……レミリア…あいつらはどうやって来た?」
博麗神社に逃げて来た4人は身を隠すように座っている。
「分からない……私の部屋に来た時、ルーミアだけだったんだけど……メイド妖精の死体を持ってたの……」
「なんなんだよ…あいつらは何の目的で……」
4人が重い空気の中で座っていたら光の三妖精が飛んで来た。
「霊夢さーん!助けてー!」
スターサファイアが叫んでいる。
「どうしたの?」
「ルーミアたちが襲ってきたの!」
サニーミルクが叫ぶ。
「だから助け…」
ルナチャイルドの体が闇に捕まり、そのまま持ってかれる!
「ルナ!」
とっさに手を伸ばしたサニーの体を魔理沙が捕まえて中に入れる。
スターサファイアは霊夢が捕まえて中に入れた。
「ルナチャイルドを返しなさい!」
レミリアが闇が逃げた先に怒る。
森の中から出てきたのはミスティアだった。
「ミスティア?」
レミリアが困惑する。そのレミリアを更に驚かすことが起きた。
ミスティアが闇を出したのだ。
「この攻撃に耐えれるかな?」
無数の闇の触手がレミリアの四肢を貫き、投げ飛ばす。
「がはっ………!」
レミリアは神社に突っ込む。
「レミリア!?」
霊夢が助けに行く。レミリアは両腕両脚がへし折れ、血塗れになっていた。
「お姉様をよくも!」
フランがレーヴァテインを持ってミスティアに突撃した。
「無駄よ…フランちゃん。」
ミスティアはレーヴァテインを片手で掴む。全員が驚いた。フランの全てを破壊する程度の力が働いていなかったのだ。
「…!?…離せ!」
フランがミスティアからレーヴァテインを離そうとするが、びくともしない。ミスティアはフランを引き寄せ、胸ぐらを掴み、投げ飛ばす。
フランは博麗神社の後ろの森まで飛んでいく。
「フラン!?」
レミリアが叫ぶ。魔理沙がフランの所に走っていく。フランは何本もの木を巻き添えにして飛んでいた。
「あんた、本当にミスティア?」
霊夢があまりにも強いミスティアに疑問をぶつける。
「やだな~、霊夢さーん、私は私、ミスティアですよ。」
ミスティアはニッコリと笑う。
「く……」
霊夢は拳を握る。
「それにここにくることは簡単に分かりましたよ。」
「え…どういう……」
霊夢は殺気を感じ、レミリアと一緒に避ける。
さっきまでいた地面から突然、闇の口が飛び出てきた。
「なっ……」
闇が解け、紅い剣を持ったルーミアが出てきた。
「簡単に逃げれることができると思ったの?」
嘲笑うように、剣の先を霊夢に向ける。
「そうね……油断していたわ。」
「ふっ…油断だけで済むかな?」
霊夢が首を傾げると同時にルーミアの封印だった髪飾りが消滅した。
「!?」
「マ…マスタースパーク!」
魔理沙がミニ八卦炉を構え、放つ。
だが、ルーミアの剣で弾かれた。
「無駄な攻撃ほどあきれるものはない。」
ルーミアの剣から闇のレーザーが放たれた。そのレーザーは博麗神社の真横を通り抜け、森を抉り、山を貫通した。
「な……なんて…強さなの?」
寸前に避けた霊夢は呆然とした。
「きゃぁぁ!」
サニーミルクとスターサファイアがチルノに捕まった。
「な…あんた、何してるの!」
霊夢がお祓い棒を出し、お札も構えた。
「あたいに挑むなんて……哀れだね。」
チルノがスターとサニーを地面に投げ捨て、霊夢を睨んだ。
そして、チルノの瞳が深い蒼に染まった。
「……?」
霊夢はお札を構え、戦闘態勢に入った。
「見せてあげる。この私の力の一部を…」
チルノの体が吹雪の竜巻に包まれ、雪が地面に落ちたと同時に大人のチルノが立っていた。
「は!?あんたは誰よ!」
霊夢は動揺した。
「チルノだよ…さぁ、いきましょうか…」
背中の氷が円を作り、空気の塊を放つ。空気は木に当たり、木は木っ端微塵となる。
「く……!」
霊夢はお札を投げ飛ばすが、無数の剣がお札を突き刺した。
「ふふふ♪では、眠りなさい」
チルノが両手を構え、その手から光が漏れる。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。