その後、テヒョナに会う事はなかった
そう言って私の頭をわしゃわしゃとするオンニ
私はオンニに大きく手を振って、オンニと別れた
本当は泊まりたいくらいだったけど
大好きなホソガが居るから..
そう思い、夕方に食べ歩きはお開きとした
.
一人の帰り道、また不安が襲ってくる
私が知らない間に..
今日本当に帰ってくるかな..
ホソガを好きな人とか居るよな..
大丈夫かな..
..私がポジティブになれるのは
どうやら誰かと居る時のみらしい
薄暗い道を独りで歩いているのが
寂しくて..
怖くて..
私は走り出していた
.
─ガチャ
家のドアを開けると、
そこには灯りが..
すると、誰かの気配を感じた
何!?空き巣..!?
ヤバい、どうしよう..
そんな事を思っていると、リビングのドアが開いた
私は怖くて目を瞑る
フワッ
え..?
私を、何か温かいものが包み込んだ
そして、私の大好きな声が、耳元で聞こえた
なんでホソガが居るの..?
まだ、帰ってくる時間じゃないはずなのに..
私の考えが顔に出ていたのか、
ホソガは説明してくれた
「あなた遅い〜」
と言って、私の髪を綺麗な指でなぞる
やっぱ、好きだなぁ..
今更、離れるとか
本当無理..ㅎ
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!