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第1話

異変
33
2019/05/06 15:19
 いつも通りの朝。食卓には朝食が並び、母さんは座ってテレビを見ている。そんな当たり前の日常が崩れさろうとしていた…
ニュースキャスター
本日最初のニュースです。埼玉県入間市に小規模の隕石が落下しました。幸い、死傷者はゼロとの事です。次のニュース…
母さん
どのチャンネルもこのニュースばかりね…怪我人が出なくて本当によかったわぁ…
しゅん
そうだね。
隕石に興味はあるが今はそんなことより学校に遅刻しそうで焦っているんだ。ゆったり長々と話してる暇なんてない。
大急ぎで朝ご飯を食べ終えた僕は行ってきますも言わずに飛び出すように家を出た。当然だ、時間が無いのだから。母さんのいってらっしゃいの声が家の中から聞こえた気がした…
ーーー学校に到着ーーー
風真ふうま
よお瞬!今日もギリギリだな。笑
ニヤニヤしながら話しかけてきたこいつの名前は天童風真。運動ができて頼りなる、僕の幼馴染み兼親友だ。
風真ふうま
なあなあ、もう1ヶ月たったからそろそろ席替えするよな!
満面の笑みを浮かべながら話してくるところを見ると、相当楽しみにしてたことがよく分かる。
しゅん
うーん、先生に聞いてみようか、僕もしたいしね。
椎菜しいな
なになに!?席替えするの!?やったー!
唐突に話に割り込んできたのは月宮椎菜。こいつも僕の幼馴染みで、『元気』の一言に尽きるやつだ。
…毎月席替えしてるのにどうして毎回初めてみたいな反応ができるのだろうか…?分からない。
しゅん
うん、今から先生に提案しに行こうと
椎菜しいな
私も行く!
人の話を最後まで聞かないのもこいつの性格の1つだ。もう慣れている、今更口出しはしない。
しゅん
あははっ今日も椎菜は元気だね。じゃあ行こうか。
ゴゴゴゴ…
突如、地面が激しく揺れ始めた。僕と椎菜は何も考えずすぐに机の下に隠れたが、風真も含め、周りの皆はまだ急に起こったことに対応出来ず、どうしていいのか分からなくなってしまっている。
椿
皆机の下に隠れて!早く!
そう叫んだのはこの学校の生徒会長緑川椿。適切な判断とそれに伴う行動力、流石、生徒会長は伊達じゃない。
…ゴゴゴゴ…
生徒A
…もう揺れはおさまったみたいだな…
全員怪我1つしていない、ほっとしたのも束の間、あるクラスメイトの声で状況は一変する。
生徒B
おい!外を見てみろ!
全員の視線が外に注目すると共に、そのありえない光景に僕は息を飲んだ。
しゅん
これは…砂漠?
第1話END

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