第10話

10.二人での料理。
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2023/11/05 14:02
~らんside~

すち
えっ……きみ、どうしたの?大丈夫?
らん
ふえっ……!
びっくりした…!

うわ、扉あけたら知らない人が突っ立ってるなんて恐怖だよな…

らん
す、すいません…!
すち
いや、えっ!大丈夫?
慌てたような表情のお隣さん。

…本当に心配してくれているな、この人。


らん
あ、あの、隣のいるまさんとなつさんの家で今暮らしてます…
らん
親戚の、らんです。
よし!言えた…!

大丈夫かな、疑われるかな…
すち
あっ、いるまちゃんとなっちゃんの…!そっか。
すち
俺の名前はすち。なにかあったの?
すち、さん…!
らん
あの、今家に誰もいなくて…それで、昼食と夕飯の材料をスーパーに買いに行きたくて…!
たどたどしくしながらもなんとか喋る。

らん
あの、スーパーの場所を教えてください…!!
するとすちさんは意外そうな顔をした。

ヤバい、面倒な人だよな俺…
すち
えっ!あ、それだけ!?…ああ、俺も買いに行こうとしてたところだから一緒にいこ!
そう言って、腕を引っ張られる。

らん
……うぇっ!?
すち
あ、迷惑だった…?(コテン)
らん
いえ全然!大丈夫です!!
すち
そっか!(にこっ)
らん
あ。
は、反射で返してしまった…!

チラリと顔を見ると、少しにやりとしながらすちさんは歩いていた。


…何なんだよ、この人ー!





すち
えーっと、卵と~…あ、らんらんは昼食なににするつもり?
らん
えっ!えーと、オムライス…?
すち
いいね!じゃあどうしよっかな…らんらん夕飯も買うんでしょ?
すち
なら、、、けちゃっぷライスたくさん作って夕飯でリゾットにでもしたらどうかな?
らん
あ、はい、いいですね…!(?)
らん
でもお金が千円だけで、そんな…
ケチャップライスで昼はオムライス、夜ではリゾットか…!

いいかもしれない。


にしても、すちさん料理好きなのかな?
らん
料理、得意なんですか?
すち
?…ああ、そうだよ~一人暮らしだしね~
すち
にしてもいるまちゃんたち、親戚の子いたんだ。
いるまちゃん…俺のこともらんらんと呼んでるし、独特な人だな!?


すち
らんらん、高校生だよね?
らん
えっ、あ、はい…
すち
うーん…別に今夏休みって期間でもないし……どうして?
らん
っ…
そこ、触れてきたか~…

どうしよ、確かにいきなりこの季節に来るなんて不自然。


うわ、どう言い訳しよ…
らん
…ちょっと、家で色々あって。そのときにいるまさんたちが助けてくれたんです…
…嘘はついてない。嘘はついてない!

すち
へ~…色々大変だったんだね。(にこっ)
らん
っ…!
すごい苦し紛れな言い訳だったのに、すちさんは深追いしないでくれた。


この人も優しいな。


ここは、不思議だ。優しい大人の人が多くて。


すち
いいね。いるまちゃんとなっちゃん、どっちもすごい優しいもん。安心して暮らしていいよ。
らん
…そうですね。すごく、良い人たちです。…すちさんも。
すち
ふふっ、ありがと~
すち
俺はイラストレーターで家でほぼ生活してるから、いつでも頼って大丈夫だよ!
らん
!はい…ありがとう、ございます。
そう言うと、すちさんはとても満足げな表情をした。


そのまま二人で会計を済ます。


帰り道を歩いていると、すちさんはふと思いついたかのような顔になった。


すち
そうだ!このあと、俺と一緒に料理しよ!
らん
……ふえぇっ!?


…やっぱりの人、不思議な人だ……!

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