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第10話

茉優菜の話
22
2021/08/28 06:11
昨日、海で話した。


茉優菜のことを知りたいと。


そして今、茉優菜が俺の病室に来ている。
桜木茉優菜
じゃあ、昨日言ったように私のこと話すよ
新井優
ありがとう
桜木茉優菜
でも、驚いたよ!まさか、私のこと知りたいなんて言うとは!
新井優
個人的に気になったからな
桜木茉優菜
そっか!
少し静かになって、茉優菜は口を開いた
桜木茉優菜
じゃあ、話すよ
妙な緊張感が俺を襲った
桜木茉優菜
って言っても、そこまで重い話じゃないけどね
新井優
え?
桜木茉優菜
だって、親いるし
新井優
そうなの?
桜木茉優菜
うん!
茉優菜は笑顔でそう答えた


俺は昨日のあの感じから親いないもんだとそう思っていたからなんか申し訳ない気持ちになった
新井優
じゃあ、好きなことは?
桜木茉優菜
好きなことは、うーん、楽しければ何でも!
茉優菜は笑顔で答えてくれるのでそのまま質問を続けた。
新井優
興味のあることは?
桜木茉優菜
医療関係と幽霊関係!
新井優
なんで好きなの?
桜木茉優菜
人を助けることが好きだから医療でしょ?
桜木茉優菜
幽霊は…興味本位?
新井優
幽霊だけ雑
桜木茉優菜
だって、普通に気になってただけだもん!
新井優
そうなのね
桜木茉優菜
というか、これだと私への質問コーナーみたいになってる
茉優菜は笑いながらそう答えた
新井優
確かに
なんだか面白くって、二人で笑いあった


病室に響く二人の笑い声


楽しいと思えた
桜木茉優菜
じゃあ!今度は私が質問する!
新井優
いいよ
桜木茉優菜
その病気っていつから?
新井優
小さい頃かな
新井優
急に咳き込んで倒れたらしい。その後、病院に運ばれてこの部屋でずっと過ごしてる。
桜木茉優菜
そっか…寂しいね
新井優
もう慣れたよ
桜木茉優菜
じゃあ、なんであの神社にいたの?
新井優
いつもあそこで本読んでるんだよ
新井優
あそこの木の下で本を読むのが好きなの
桜木茉優菜
そうなんだ!あそこ涼しいもんね!
新井優
茉優菜はなんでいたんだ?
桜木茉優菜
私は遊んでただけ!
新井優
一人で?
桜木茉優菜
うん!
新井優
そっか

その後も俺たちはいろんな話をした。


動物の話、食べ物の話、嫌いなことなど普通の会話をした。


ただの会話かもしれないが、俺は楽しいと思えた。
桜木茉優菜
そういえばさ!明後日、夏祭りだよ!
茉優菜は俺にそう言った。


俺は夏祭りがあることを忘れていた。


夏祭りは俺がいつも読書しに行く神社で行われる。


毎年、屋台が並び、最後には花火が打ち上がるのだ。


俺は病室では花火を眺めているだけだったから屋台を回ったことがなかった。
新井優
あぁ、そういえばそうだな
桜木茉優菜
私行きたい!
新井優
そういえば屋台をまわったことはないな
桜木茉優菜
じゃあさ!一緒に行こ?
新井優
うん、いいよ
桜木茉優菜
やった!
桜木茉優菜
そしたら明日は神社に行って、場所探ししよ!
新井優
明日?はやくない?
桜木茉優菜
そんなことないよ!花火が見やすいところを把握しておかないと、花火見れなくなっちゃう!
新井優
そうなんだ。俺はいつも病室で見ていたから知らなかった。
桜木茉優菜
うん!だから行こ!
新井優
わかった。いいよ。
桜木茉優菜
ありがとう!
茉優菜はまたね!と言い、帰っていった。


俺は明日のために少し早めに寝ることにした。

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