帰り道を1人で歩いていたら、後ろから
"たったったったっ"
って、走ってる音が聞こえてきた。
後ろを向いたら
やっぱり龍で
両手を広げたら
"ぎゅうううう"
って、痛いくらい抱きしめられた。
って、龍の背中をポンポン叩く。
本当に甘えん坊なんだから。
こんな姿、私しか知らないんだろうなー。
なんてちょっと優越感。
龍と私の家は、二件挟んだ所にある。
だから、お母さん同士も仲が良くてお泊まりとかしても何も言われない。
龍宅
しーん。としている龍の家。
珍しいなぁって思ってリビングを覗いたら
テーブルに1枚の紙があって
『楓ちゃんのママとパパと、4人で旅行に行ってきます!4日は帰りません!よろしくね〜』
って書いてあった。
もう、2人で絶句。
だけど、4日も朝から晩まで一緒ということに喜んだ。
2人で龍の部屋に行き
なんて龍が甘えてきた。
笑いながらいえば
なんて、恐ろしい事を平気で言う龍。
言うだけでも怖いわ!!
龍に私も甘える。
なんて笑いあった。
甘えた系彼氏は女の子にもヤキモチ妬きます。
とでもないくらいに。
でも、そんな彼にゾッコンな私も甘えた彼女なのかもしれないです。
龍をドキドキさせたくて、晴美に言われた通り
名前を呼んでから
顔を上げた龍に
"チュッ"
わざとリップ音がなるようにキスをしたら
ものすごい勢いで龍の顔が赤くなった。
あはっ。
甘えた系彼氏 END
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。