深澤辰哉side
付き合ってから同棲をし始め少し経った頃
深澤(電気消すねー
電気を消すとそっと怯えてくる彼女
〇〇(辰くん、怖い。
深澤(暗いの怖いの?
〇〇(ちょっとだけ思い出しちゃう。
深澤(明日の放課後間接照明、買ってこよう、ね?
〇〇(うん…
深澤(よし!電気つけてくるね
〇〇(、うん、
深澤(あぁ、泣かないで泣かないでー
優しく涙を拭ってるのにどんどん出てくる…
そんなに怖かったの…??
深澤(キャンドル付けない?
〇〇(つけるぅ。
優しいローズの香りのキャンドルをつけ手を繋ぎ、
そっと俺の方に手繰り寄せると彼女は
ゆっくりと目を閉じてスースーと眠っていた。
深澤(絶対昔の事なんか思い出させないぐらい
幸せにしてやる
俺はそっとキスを落とすと
〇〇が微笑んだ、そんな気がした。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!