第2話

☺︎
2,021
2019/10/08 12:59
You
You
慎。
駅の改札辺りを見回すとすぐに目に入る、

背が高くて整った顔の彼

他の人とは違うオーラを放ってる人、

私のことをけがれのない純粋な瞳で見つめてくる人。

取り憑かれた何かから逃げるように、彼の元へ駆け寄った。
慎
そんなに慌ててくることないのに、まだ待ち合せの15分前。
そう言って優しく笑いながら、息の切れた私の背中をさする。
慎
そんなに俺にあいたかった?
いたずらっぽく笑う彼。
You
You
まあね。
大丈夫、大丈夫。

何に大丈夫と言っているのか分からないけど、
自分にそう言い聞かせるように、
慎だけを見るように、
彼だけを見つめるように笑った。

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