第7話

藤原丈一郎
18,768
2019/01/24 16:08



『なぁ、あんな子いたっけ?』










今日は、高校の同窓会で、顔を出した。

そしたらどれだけ遡ってもわからん子がおって。

誰やろ思い、和也に聞いた。










和也「んー?あー、あなたちゃんだよ、忘れた?」











『え、まじで?』











高校時代、
黒髪、メガネの女の子やった。
休み時間は友達と話してて、その笑顔が俺は好きやった。
かわいいな思って、話さず終わった3年間。


そんな今、同窓会に顔を出したら、
髪は茶髪になって、コンタクトかな?メガネしてなくて、そんな面影がなくなってた、










和也「どしたん?気になるん??(笑)」










『いやー、あんな地味な子が変わったなぁ思って、』











「どうせ、私は地味な子でしたよ、」










『えっ』










振り向いたら、いつの間にか後ろにいて、
聞かれてもうた。










『いや、ちがっ…』










「じゃ」










俺に聞く耳もたず、スタスタと歩いていく、











和也「やってもうたなぁ、(笑)」










『笑い事、ちゃうで……………ちょ、俺行ってくるわ、』










なんてしてでも、誤解を解きたい、

そして好きやったと伝えたい、























『あ、あの!』










「…………からかいに来ました?昔、地味やったのに、髪染めて、メガネ外して、」











今にでも泣きそうな顔になって










「ふ、藤原くんに、会えるかなって………頑張っておしゃれしたのに…………地味は地味な格好の方が、いいですよね………」










泣くのを我慢しながら震えた声でゆった。











俺は、後ろから抱きしめた。











「えっ…」










『昔も今もかわええよ。昔は友達と話してた笑顔が大好きやった。見ててかわええのに、なって。ほかの子みたいにおしゃれせんのんかなって、思ってた。今はもう誰にも渡したくないぐらい、かわええ』











「………は、離れてください……」










『あ、いや、ごめん……』










「藤原くんは、昔も今もかわらずかっこいいですよね、」












そんな君と俺が付き合うのは
数か月後の話。










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