リクエストありがとうございます( '༥' )
「もういい…!!!!」
『……………』
バン!!!!
勢いよく閉められた、扉。
最近お陰様で仕事が増えて
あまり家にいる時間も、
あなたといちゃいちゃする時間も、
少なくなってきて
最初あなたは仕事だもんしょうがないよって
無理して笑いながら言ってくれてた。
そんな毎日が続く中、
あなたに
仕事と私とどっちが大切か聞かれて
半ギレで、仕事って言ってしまった。
『あー…………もう…』
近くにあったクッションを叩きつけて
後悔した、
俺のが年上だし、大人にならなきゃ、
探しに行こう、そう思った時、
扉があいて、あなたが帰ってきた。
「…………財布忘れただけだから。」
カウンターに置いてある、財布をとり、
かわりに携帯を置いた
『………どこ行くんだよ、携帯は』
「私より、仕事なんでしょ?私いたら邪魔でしょ。だから出ていく。さよなら」
どこか寂しげな声で、あなたはいった。
『仕事より、あなただよ。さっきは口走った…』
「慰め、いらない。」
『出ていくとか言うなよ、』
あなたの腕を掴んだら、振りほどかれた。
「仕事が忙しいのはしょうがないし、有難いことだし。仕事してる時の風磨くんはすごい輝いてるし。私いたら邪魔しちゃうから。」
『邪魔じゃねぇよ…』
後ろから抱きついて
振りほどかれないよう、力入れて。
『あなたいなきゃ、今の俺いないし。いなくなったら仕事頑張れない。』
『俺が仕事頑張れるのは家に帰ったらあなたがいるからだよ?いつも笑顔で迎えてくれて。』
「…………寂しかった。」
『うん』
「夜、数時間しか話せない日続くし、画面の向こうに風磨くんいるのに。近くにいるのに。遠い存在になった気がして。なんの為に私いるのかなって思って…」
『そんなこと、思ってたんだなー、気づいてやれなくてごめんな…』
寂しいとか、あまり言わないあなたから
無理してるだろうなとは思ってたけど、
そんなこと言われるとは思わなかった
「…………あ、そう、風磨くんいない間に岸くんと仲良くなった」
『は?!』
「風磨くんいつもあなたちゃんの話するんすよーって言ってた!(笑)」
さっきまで泣きそうな顔をしてたのに
今は笑ってる
『あいつ…許さねぇ………それとあなたも』
「え、なんで私?」
『俺がいないからって他の奴と仲良くなるのはダメ。岸なのももっとダメ!!!!!!!!』
こっち向かせて、
顔つまんで、
「いいひゃん………手、はなしてー」
『よくないから。』
まぁ、そんぐらい寂しい思いをさせたんだなぁ
岸は今度あったらしめよう。
そして………
『寂しい思いさせた分、可愛がってあげる』
腕をひいて、寝室に向かう、
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。