第65話

 過去のこと ⑧ 
5,134
2022/10/26 12:30




   ジョンハンさんと約束した日から

   私は言われた通り

   毎日みんなが居る練習室に移った .




   スニョンさんのイライラが

   私のせいで募っているのか

   休憩があまりないままぶっ通しの練習が

   続いてしまうことも多くなった .





   これに関しては

   申し訳なさでいっぱいだった .




 SEUNGKWAN 
 SEUNGKWAN 
 疲れた … あの人何考えてるの … 
 VERNON 
 VERNON 
 スングァナ , お水買いに行こう 
 SEUNGKWAN 
 SEUNGKWAN 
 えぇ … ハンソルが買ってきてよ 
 VERNON 
 VERNON 
 行こう 
 SEUNGKWAN 
 SEUNGKWAN 
 分かったよ … 





 MINGYU 
 MINGYU 
 無理 … ちぎれちゃう … 
 WONWOO 
 WONWOO 
 …倒れる 
 S.COUPS 
 S.COUPS 
 まだ … 多分 …続くぞ …  




   さっき練習室を出ていったスニョンさん



   そのおかげで少しだけ練習が止まったから

   今はみんなが疲れ果てているところ .



   もちろん私もやばい .




 JEONGHAN 
 JEONGHAN 
 疲れた … 
 ME 
 これ私のせいだよね , 
 JEONGHAN 
 JEONGHAN 
 んぁ?違ぇよ 
 JEONGHAN 
 JEONGHAN 
 なんか … あるんでしょ ,  
 知らないけど
 ME 
  そうかなぁ … ㅎ 





   多分私のせいなんだろうけど

   そんな事ないと不器用ながらに

   否定してくれる彼の優しさが

   少し傷ついた心を癒してくれた .




 DK 
 DK 
 ヌナ , お水どうぞ! 
 ME 
 ありがとう ~ 
 JEONGHAN 
 JEONGHAN 
 やー , ヒョンには? 
 DK 
 DK 
 あっ 





   そう言って静かにこの場を去るソクミン .




 ME 
 手に持ってるじゃん 
 JEONGHAN 
 JEONGHAN 
 イタズラ 
 ME 
 虐めないでソクミンを 
 JEONGHAN 
 JEONGHAN 
 うるさい 





   反論したあと喉に水を流し込むジョンハン




   私もソクミンに貰ったお水を

   開けて喉を潤す .




   私がキャップを閉めた頃 ,

   ドン という音がして

   扉がしまったことを知らせた .





  WOOZI 
 WOOZI 
 なぁ , スニョン 
 HOSHI 
 HOSHI 
 … 
  WOOZI 
 WOOZI 
 みんなの事も考えてくれないか 
  WOOZI 
 WOOZI 
 お前だけが
 SEVENTEENじゃないんだぞ 





   戻ってきたスニョンさんに

   静かにそう伝えるジフンさん .




   そう言われ何を思ったのか

   ギュッと握り拳を作るスニョンさん .




   私が出ていけば変わる .

   きっと今まで通りになる .



   でも , 今の私はもう逃げない .

   もう逃げられない , に近いけど …





 HOSHI 
 HOSHI 
 じゃあ出ていけばいいじゃん , 
 HOSHI 
 HOSHI 
 嫌なら , 疲れたなら
 出ていけばいいだろ … !! 
  WOOZI 
 WOOZI 
 スニョンお前 , っ 
 S.COUPS 
 S.COUPS 
 スニョンア , 




   淡々と言葉を漏らすスニョンさんに

   ジフンさんが怒ったような態度をとる .



   彼らの言い合いがヒートアップすることが

   容易に想像できるからか

   スンチョルさんが立ち上がり呼びかけた .





 S.COUPS 
 S.COUPS 
 今のお前は何も分かってないよ 
 S.COUPS 
 S.COUPS 
 自分のことしか見えてない . 
 S.COUPS 
 S.COUPS 
 繰り返すようで悪いけど ,
 お前だけがSEVENTEENじゃない
 お前だけのSEVENTEENでもない 






   俯くスニョンさんに

   怒るのではなく比較的優しい声で

   伝えるスンチョルさん .



   

 S.COUPS 
 S.COUPS 
 ここにいる13人全員が
 SEVENTEENなんだよ 




   男12人 , 女の私が1人 .



   私も仲間に入れて数えてくれる

   スンチョルさんに

   私はどうしても感動してしまった .





 S.COUPS 
 S.COUPS 
 一度頭を冷やしてこい 





   そう言ってスンチョルさんは

   冷たそうな未開封のお水を

   スニョンさんに渡し ,


   背中を押しては練習室から彼を追い出した .




 S.COUPS 
 S.COUPS 
 ジフナ , 止めてくれてありがとうな 




   そう言ってジフンさんの頭を

   優しく撫でたスンチョルさんは ,


   私たちに ,

   もう今日の練習は終わりにしよう , と

   そう言って練習室を閉めた .




   解放されてすごく気持ちが楽になったけど

   私がどこか追いつけてないから

   スニョンさんが怒ったのかもしれない .




   そう考えると , またひとりで籠って

   練習せざるを得なかった 、




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