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2020/03/13

第9話

『椿原家の父親と兄弟事情』 ③
椿原 透
……アイツらは、性格に難はあるが、悪い奴じゃないんだ。……だから
 そこまで言って透さんは頭を下げてきた。

 そして……。
椿原 透
アイツらと、出来る限り仲良くしてやってほしい
 そう、言ったのだ。

 そう言ってくる透さんにあたしはどう反応したらいいのかわからなかった。あたしにだって友達と呼べるのは梨央と桃しかいない。だけど、二人はとても大事で大切な友人で親友だ。それに、梨央たちと一緒に居ると時間を忘れるぐらい楽しい。

 友達って言うのは、親友って言うのは、少なくても信頼できる人がいればいいと思う。だけど、でも、仕方がない。しばらく一緒に暮らすんだから、友達にぐらいはなってもいいのかもしれない。それに、とりあえず頭を上げてもらわなくちゃ。
百合園 香織
百合園 香織
そ、そんな頭を下げられるようなことじゃないですよ! ……あたしでよかったら、出来る限り仲良くするように努力しますから
 本当は、異性が苦手なあたしは仲良くなんてしたくなかった。でも、ここまで言われたら少しぐらいは仲良くしないといけないんだってことぐらい、分かる。短くても三ヶ月は彼らと一緒に暮らしていくのだから。だから、少しだけ彼らに近づいてみよう。……あたしは同年代の男子が嫌い。というか、怖いのだ。……あの人以外は。

 昔のことを思い出してしまうのが、怖かった。大切なものを壊された記憶が、蘇る。

 でも……少しだけ、頑張ってみようかな……。

 あたしがそう思った時だった。
百合園 香織
百合園 香織
⁉ な、なに⁉
 隣の部屋、つまり駿君の部屋から大きな物音がしたのは――。