-------------キリトリセン--------------
あなた「ただいま……。」
久々に、家に帰ってきた。
最近は、家に帰るとお兄ちゃんがいる生活だったから、帰ってこない返事に寂しくなる。
でも、1ヶ月以上前はずっとこうだったわけだし、今までの生活に戻っただけだ。
そう、分かってるんだけど……なんだか寂しい気持ちもあり、自分の気持ちを誤魔化すために、私は早く寝ることにした。
部活動はどうなってるかな?
クラスはどうなってるかな?
友達はどうなっているかな?
明日のことに思いを馳せながら……私は、寝た。
そして、次の日……
あなた「おはよ……あ。」
お兄ちゃんに挨拶したつもりが、帰ってこない「おはよう」で、自分が1人であることに気がつく。
なんか、昨日もこんなことがあった気がする……なんて思いながら、身支度をしたのであった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。