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第1話

プロローグ
24
2019/12/19 11:20 更新
夢幻町という場所がある。

この地域で囁かれてる、ちょっとしたウワサ話。

「美しく、儚げで、不思議な。夢のようで幻の。そんな町が夢幻町なんだ。行ける人は限られてるんだ。」

地図にもどこにも書いていない。
誰も見たことも言ったこともない。

美しく、儚い、不思議で、夢のようで、幻の物語。





「ねぇ、知ってる?」

この世界にはいくつもの罪とか嘘とか、人間の“黒いとこ”が散りばめられてて。それを知ってる僕らもまた、黒いんだって。

でも、そんなの嘘っぱちだ。だって僕は知らないから。人間の黒いとこ、見たことないから。
本当に綺麗な人は、黒いとこを他の色にしてしまうんだって。塗り替えてしまうんだ。

塗り替えるのに、隠すわけじゃないって。お母さんが言ってた。

この小さな小さな町では、みんな友達。みんな家族。
仲良しこよし。

あぁ、鴉が鳴いてらぁ。
帰らなきゃ。

怒られちゃう。





夢幻町があるらしい。この道の先にあるらしい。

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