無料ケータイ小説ならプリ小説 byGMO

第4話

気持ち。
はい、カラオケのルーム内です。
え、はやいって?
気にしちゃ負けだよ。

タッチパッドにIDを入力し、ログインする。
るよな
るよな
何歌おっかなー......
好きな曲が多すぎて、決められない。
取り敢えず歌手検索で「まふまふ」と入力する。
沢山の曲が表示されたけど、やっぱり私の目を引くのは夢のまた夢。
純粋に一番好きな曲だし、それに本人映像だからね。
これ以外ないんじゃないかな。
イントロ。
うん、好き。
そして映像が神。
イケメンすぎる。
好き。

すぅっ、と息を吸って歌いだす。
歌い手の初めてすぐは、まふくんの真似事ばっかりで。
別にそれが悪かったわけではないんだろうけど、どこか、イメージと違った。
だから、真似事はやめたんだ。
そこからかな、視聴回数が増えていったのは。
視聴回数が励みになって、つらいことがたくさんあったけど、それでも乗り越えられた。

今までの思いを乗せて、サビ前。

そしてサビ。
空が好き。
星が好き。
月が好き。
夜が好き。
全く歌には関係なさそうなこの気持ち。
でも、歌詞にもあるよね、星について。
夜空について。
好きなものとおんなじ数だけ嫌いなものがあるの。
なんて、歌いながら考えた。

間奏。
小さく体を揺らしながらリズムをとる。
この曲のドラム、いつかやってみたいなぁ。
とか思う。

2番。
切ないって、歌詞には書いて無いのに、なのに、なんでこんなにも背景が浮かんでくるんだろうか。
流石、まふくんだね。
語彙力は私なんかと比べものにならない。
同業者として、見習わなきゃいけないって分かってるんだけど。

もういいよ、ってどんな気持ちがこもってるんだろう。
諦めたのかな、全部。
もういいよ、だけなら違う意味にも解釈できた。
でも、その後の「もう......」で残された解釈は限られてくる。
なんて、切なくて美しい曲なんだろう。惚れ惚れする。

ラスサビ。
ここは言わずもがな。
今までの思いを、この曲の意味を感じ取ってぶつけるだけ。
私の声で。
まふくんのような女の子っぽい声じゃないの。
私の、特徴的な、中性的な声。
女の子らしくないけど、それでも十分甘くて、私の今ほんとに好きな声。

全部、全部ぶつけるんだ。

シェア&お気に入りしよう!

この作品をお気に入りに追加して、更新通知を受け取ろう!

詩暗(しあん)
詩暗(しあん)
地雷ナシ。中学生。
ノンジャンルの作品もっと見る
公式作品もっと見る