第30話

寄り添い
29
2021/01/07 14:19
あれから流れるように時はたった
俺は退院して遂に雪の葬儀
とても生きている心地がしなくて
心詩の父
心詩、火葬するのに一緒に火葬したいのはあるか?
心詩
え?
心詩の父
............
話聞いてなかった...
心詩
な、い......
我儘いえば自分を燃やして欲しい。雪と一緒に...
雪がいない世界はつまんないよ。
何も、感じないよ。
雪がいたから、寂しくなかった。
雪がいたから、幸せだった。
遥輝
心詩、お前いい加減にしろよ!
心詩
何がだよ。
遥輝
なんでみんなみんなお前に気遣わなきゃいけねぇんだよ。
遥輝
周り見ろって言っただろ。
心詩
だからなんでッ...
周りを少し見ると
お父さんは静かに泣いていて
おばさんとおじさんは涙を我慢して雪の顔を覗いていた
そして目の前の山川は目を赤くしていた
遥輝
笑ってやれよ。最後ぐらい
心詩
う、ん。
おばさんとおじさんが避けてくれる
心詩
雪、ごめんね。
心詩
守れなくてごめんね。
心詩
あの時意地でも追いかけて止めれば良かった。
最後に見た顔が傷付いた顔で別れさせてごめんね。
最後最悪な別れ方したよね。それでも雪は俺の事嫌わないでくれる?
心詩
今までッ...ヒクッ...ありがとうっ...!
心詩
また、ねっ......
最後のまたねがしっかり声に出せたかは分からない
でも、雪なら受け取ってくれるよね
心詩
うっ...ううぅっ...!
心詩の父
心詩、頑張って言えたな...
そして、雪の火葬が始まった













--------キリトリ線--------
心詩
山川、ありがとう......
遥輝
別にいいよ。
遥輝
雪との約束だし
心詩
約束...?
遥輝
心詩の傍に雪がいなかったら傍に居るって約束。
どうしていつも雪は他の人が最優先なんだろっ
心詩
どうしてッ...そこまで優しいんだよっ...!
心詩
山川にとって俺は他人じゃんッ...
遥輝
他人じゃねぇよ。
遥輝
友達の大切な人は俺にとって友達だから
心詩
ッ......
カツカツカツ
介護士
心詩くん。
心詩
えっ...?
心詩
な、んで。
そこには雪が施設に入ってた時にお世話になっていた介護士の人がいた
介護士
雪くんがいた部屋の清掃をしていたらこれが
心詩
これ......写真。
雪の誕生日の前日あげた小さい頃の写真
介護士
裏、見てご覧
心詩
はい......
そこには小さく、大好きな幼なじみとありがとうの言葉だけが書いてあった
心詩
ッ......
俺だって言うよ...何回も何回も
ありがとう、大好きッ
そして、俺を含め6人だけの葬儀が終わった

プリ小説オーディオドラマ