あなた「……?!」
気づいたら視界は真っ暗でグクに抱きしめられていた
あなた「…やだ、やだ!離して!」
これ以上優しくされたらもう…!
だめ、思い出しちゃいけない。戻れないの
だから_
🐇「…大丈夫だから。ちゃんと届いてるよあなたの声」
ポンポンと私の頭をなでてくれた
優しくて暖かくて落ち着く_
🐇「俺、あなたの事全然分かってなかった。お前がこんなに辛い思いしてる事にも気付いてやれなかった。お前を沢山泣かせた…。ホント何やってんだろ…笑」
抱きしめられていてグクの顔は見えなかったけどその声は弱々しかった
🐇「…けど約束したんだ、あいつと。あなたを守るって。もうこんな思いさせたくない…今度こそお前を救う。もうあなたを1人になんかしない」
ギュッ
グクの抱きしめる力が少し強くなった
ほんの少し震えているのが分かった
ああ、そうだったんだ…
辛いのは私だけじゃなかったんだね_
グクだって辛かったんだ
それをずっと1人で抱え込んで…
そう思うと胸が張り裂けそうになる
あなた「グク…」
NEXT_
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!