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第3話

第二章 瀬見×白布
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2021/04/03 03:35 更新
瀬見視点
瀬見視点





夏の季節に蒸し暑い体育館の中でボールを叩きつける音がよく響いた





何変わらず練習に打ち込む中でふと目に入るのは、俺の愛しい恋人とうちのエースである牛島若利の姿




綺麗なフォームでトスをあげる俺の恋人

ふわりと綺麗なトスを軌道を真っ直ぐに、1番の威力で打ち込む若利



驚くほどに噛み合うコンビネーションが、眩しく見えた





白鳥沢最大の戦力者である若利への信頼は誰からも分厚いものだと思う





それはきっとあいつ(白布)もそうなのだと、少し妬いたりして




けれど、俺とあいつの方が深い繋がりを持っているはずだと


馬鹿みたいに鼻を高くした




「…ん、…さん、
………はぁ…。瀬見さん、!!」


「うおっ、あ、なんだ?」


「はぁ?なんだって、次瀬見さんですよ」


「あぁ…ごめん」




何考えてんだか知りませんけど、練習阻むような真似だけはやめてくださいね



と、少々トゲのある発言を投げ捨てられ、うっと声を漏らした

変なこと考えすぎた…




俺の出したボールが相変わらずのセットアップで上がる

ふわりと手のひらに沈み込む打ちやすいトスを、思う存分にコートに叩きつけた




「っしゃ、ナイストス白布」


「あ、はい。
次どうぞ」


「かァいくねぇ…!!」




当たりの冷たい理由はわかっている

けどまぁ、かァいくねぇ!!!!







……___






「あ、の…瀬見さん」




俺の家でお泊まりをした、一日目の夜だった
いつもより柔らかく、か細い声




「…俺と瀬見さんが付き合ってること、誰か知ってますかね」


「…いや、多分誰も知らないと思う。

誰にも言ってはねぇけど、察しがつくやつは察してんじゃねぇの。天童とか」


「それならまぁいいんですけど…」




目を伏せて呟いた白布に、どうしたんだと声をかける



少しだけ気まずい表情でこちらを見た白布は、小さく口を開いた




「その、…秘密にしときたいので、あの
……学校で、当たりが冷たくてもほっといてもらえたら…」


「んーー、いいけどなんでわざわざ?」


「…別れる原因つくるのが怖ぃ…か、ら…」


「!!…っ〜、かァいいなぁお前…
わかった。バレないようにしとく」




___……






誰よりもかわいい俺の恋人だと、あの日に酷く実感した


かァいくなくても、裏には愛情が繋がっている





その事実が、どれだけ幸せなことか




「…瀬見さん、今日一緒に帰りましょう」


「ふは、おーう了解。
今日お前鍵当番だよな?待ってるわ」


「あ、はい。ありがとうございます」




ぺこ、と一礼ののちに去っていく恋人の背中を見つめる






こんなに幸せでいいのだろうか


けれど満更でもない自分に、笑いを零した










_________瀬見×白布『冷たい理由』

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