第28話

twenty-seven
50
2023/02/07 07:47
フェーラル王国 霧矢VS黎離
霧矢は理解していた。
キュエラがミギメを使ったってことはそういうことだと。
霧矢は見た。
蕃茄が貢ぎ物によって飛ばされたことを。
東雲 霧矢
東雲 霧矢
(ッッッッ……………早く、早くこいつをッッッ)


黎離は霧矢が焦っているのを感じていた。
黎離
黎離
随分焦ってるね。大丈夫??
東雲 霧矢
東雲 霧矢
フッ…相手の心配とは…。随分甘く見られたものだ。
カンッ
霧矢が黎離のナイフを弾く。
黎離
黎離
チッ!
黎離は霧矢から距離をとる……………
のではなく、
銃を出し、撃つ。
東雲 霧矢
東雲 霧矢
なッ?!
咄嗟に能力で盾を生み出し、弾く。
東雲 霧矢
東雲 霧矢
ちょッッッッッと危なかったな
黎離
黎離
はぁ、よく言うよ。
ナイフを拾い、霧矢の方へ向かう。
霧矢も黎離の方へナイフを向ける。
それを。
黎離
黎離
…ッ
ナイフを蹴り飛ばし、霧矢へナイフを投げる。
東雲 霧矢
東雲 霧矢
ッッッ!!!
一瞬、目を見開く。
だがすぐに対策を取る。
まず、ナイフの軌道外へ移動する。
そしてピストルを構え、黎離に撃つ。
黎離
黎離
……だろうと思った。
感情のこもってない声。
東雲 霧矢
東雲 霧矢
は…?
黎離
黎離
「自然操作」
言葉そのまま自然を操作し、木で銃弾を止める。
東雲 霧矢
東雲 霧矢
は、は………
その木の陰から銃を構えた黎離が出てくる。
バァンッ
発砲音が響く。
黎離
黎離
(押せてる…。ボクが、あのにi………こいつに。)
あの兄さん、と思いかける。
違う。こいつは兄さんじゃない。敵だ。
東雲 霧矢
東雲 霧矢
「創造」
そしてちょっとした壁を作る。
東雲 霧矢
東雲 霧矢
…はぁ、思ったより強いなぁ…。
そう言いながらも霧矢は内心焦っていた。
___キュエラは、蕃茄は大丈夫だろうか___
その不安の感情があるから霧矢は弱体化・・・しているのだ。

本来なら、黎離が押されている。
でも……でも、ここで行ったら………ッ
その時、


フラッ
黎離がよろけた。
黎離
黎離
しまッッッッッ!!!!!
東雲 霧矢
東雲 霧矢
貰ったッッッッッ!!!!
一気に迫り、拾っていたナイフを黎離に向ける。
時間が遅くなっているように感じる。
……いや違う、遅くなっているのだ・・・・・・・
グサッ
黎離
黎離
う”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”っ”っ”っ”っ”っ”
腹を刺される。
東雲 霧矢
東雲 霧矢
(なんだ、今のは?)
黎離
黎離
(痛い、けど。なんとか…なんとか能力で最小限に…できた。)
彼にとって、別にこれくらいはなんともない。
だって、時間操作がついているから。
黎離
黎離
(刺された傷“だけ”時間をとめる………)
これが便利なところだ。
能力を使いながら戦うのは苦かもしれないが。
もういっそ時間操作と自然操作で殺そうか___そう考えたとき。


バァァァァァァァァァァァァァン
何かの大きい音が聞こえた。
東雲 霧矢
東雲 霧矢
ッこれはッッッ!!!
これはフェーラル王国のに設置されている危険を知らせる装置のようなもの。
……大半の兵などが死んだときにならすよう、命令している。
東雲 霧矢
東雲 霧矢
(しまった、琴音やふぁるふぁーく、レナトゥスに気を取られていたッッッッッ)
相手は少数じゃない。
兵なんて…………いくらでもいる。
東雲 霧矢
東雲 霧矢
ッッッッッ!!!!!
気づけば、武器なんか捨てて、走り出していた。
東雲 霧矢
東雲 霧矢
(キュエラッッッッッ、蕃茄ッッッッッ!!!!)
早く、早く見つけて保護しなきゃ。
早く、早く、早く、早く。











よくわからないが………霧矢が走り去っていった。
黎離
黎離
(好、都合だ。)
結局、どこかでは兄を殺したくないと思っていた。
だってやろうと思えば時間を止めたまま殺すなんて何時でもできたのだから。
振り返り、出口へと向かう。
あんなに強引に国から出てきたのだ。
早く、帰らなきゃ。
早く、早く、早く、早く。


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