あなたside
うぅ、、昨日泣きすぎて頭いたい。
朝ごはんは置いてきたけど、翔太くんおいて
来ちゃった。ちゃんと起きれてるかな?
男子学生「 ここ、座ってもいいかな? 」
『 え?ああ、はいどうぞ 』
なんでここに座るんだろ。
他にもたくさん空いてるのに。お気に入りとか?
そう思いつつ荷物を整理して移動しようと
立ち上がる。
男子学生「 え、どこ行くんですか? 」
『 …席、移動しようかなって 』
男子学生「 なんでですか?、 」
『 だってここ、座るんですよね? 』
男子学生「 えっと、、あなたがいたから座ろうと 」
私はこういう時の断り方がわかんない。
翔太くんのことは言えないし、彼氏がいるので
って言っても嘘だとか言ってしつこかった人も
いたしなぁ、、
??「 すみません、俺その子の隣約束してたんで 」
男子学生「 …失礼しましたっ 」
??「 大丈夫ですか?でも、あーゆうのはちゃんと
言わなあかんねんで?」
『 あ、ありがとうございますっ 』
??「 あー、誰かわかってないですか?笑
永瀬です。翔太くんの彼女さんですね? 」
『 な、がせ、、あっ 』
私が顔を見上げると翔太くんの後輩の
永瀬廉くんが立っていた。
そっか、同じ大学だって誰かが言ってたっけ。
永瀬「 俺も隣座ろうとしてくる子おったんで
ここ、いいですか? 」
ほんとはあまり異性の学生さんと隣同士って
気が乗らないけど、仕方ない…よね?
『 あ、それなら大丈夫ですよ!
他の席も埋まってそうですし 』
永瀬「 ありがとうございますっ 」
眼鏡をかけてペンを取り出して集中モードに入る。
すると隣で小さな寝息が聞こえる。
仕事と勉強両立しててすごいな。テレビで
見ない日ないくらいなのに、、
起こさないでおこっと。
私はまた集中してノートを書き写す。
『 永瀬くん、講義終わりましたよ』
永瀬「 ん、、えっ俺寝てた? 」
『 …起こした方が良かったですか? 』
永瀬「 ううん、寝る時間取れたから逆に
よかったです。ありがとうございます。
でもノートどうしよ、、」
『 良ければノート貸しましょうか?
見にくければ黒板の写真もありますが 』
永瀬「 え、いいんですか?
…いや、でもやっぱ申し訳ないです」
『 じゃあさっき助けて頂いたお礼として! 』
私はそう言ってノートを置いて帰る。
お節介だったかな?
でも翔太くんと重ねてみちゃって放って
おけなかった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。