渡辺side
ガタンッ
深澤「 え、今のって 」
「 ふっか、冷えピタと氷枕頼んだ 」
深澤「 お、おう 」
俺の心臓の音はうるさかった。
俺はバスタオルを掴む。
あなたの裸は見たことがなかったのでごめん、と
呟きドアを勢いよく開けてバスタオルですぐに包む。
あなたは全身真っ赤で苦しそうに息をしていた。
『 はぁっ、、はぁ、、 』
「 あなたっ?!大丈夫か?あなたっ、、 」
俺はさっと着替えさせて髪の毛も拭いてやる。
そしてリビングに連れて行く。
深澤「 頭は打ってなさそうだな、、 」
向井「 この感じやとのぼせて倒れたんやな 」
目黒「 あ、少しずつ呼吸落ち着いてる 」
『 んんっ、、ん、、 』
渡辺「 あなたっ?大丈夫か?、、 」
『 しょ、たくん…。大丈夫、だよっ 』
渡辺「 無理すんなよ、ばか 」
俺はそう言ってあなたを抱きしめる。
体は相変わらず熱い。
でも無事でいてくれる安心がすごい。
渡辺「 なぁ、寝ただろ? 」
『 寝ないように…してたん…だけどねっ、
気づい…たら、意識飛んでて…
でよう…と思ったらね、ころんじゃったの 』
渡辺「 はぁぁ…ほんとによかった 」
『 ごめ…なさい… 』
俺が怒ったから、とみんなは優しい言葉をあなたに
かける。
すると少しずつ元気を取り戻して笑顔が戻ってくる。
『 たつくん相変らずの感じだね笑 』
深澤「 いや翔太の好みにも結構寄せたよ、なぁ? 」
「 ん?うん。俺の好きな感じだよ 」
まぁ着てる人が、あなたならなんでもいいけど。
なんて言えるわけもなくほらなと笑うふっかと
照れているあなたを見る。
するとあなたがきらきらした目で見つめながら
近づいてくる。
『 ほんとっ?翔太くんこういうの好み?、、 』
「 とくにデカめの白シャツとか好みだよ 」
『 っ!…私帰り服屋さん寄りたい、、 」
シャツの裾をもちながらもじもじ話すあなたは
可愛いランキング3位以内に入るほどかわいかった。
俺のために買おうとしてくれてんの
かわいすぎない?
「 ん、じゃあおそろも買おうね笑笑 」
『 翔太くんとおそろいっ?!やったぁ 』
照れて顔が赤いのか、伸ばせて顔が赤いのか
わからない彼女をまだふらつくでしょ、と
俺にもたれかからせて座らせる。
みんなに自慢げにそれを見せると
深澤「 かわいすぎんだろ笑 」
向井「 しょっぴーの優勝やな 」
目黒「 5歳児の自慢の仕方だよね笑笑 」
とみんなでいじってくる。
でも幸せだからいいんだ。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。