第7話

崩れていく
1,919
2021/03/04 05:00
あなたside





『 あ、翔太くんにLINEしなきゃ 』
(なまえ)
あなた
翔太くん今日ちゃんと事務所行けた?
わ、もう既読ついたっ!

トーク見返してくれてたのかな?嬉しいなぁ…


ピンポーン


ありゃ宅配便が来た。

また後で返信見るねっ。


『 あれ?、、 』


いつも既読ついてから返事早いのに

なかなか来ない…。

何かあったのかn プルルルルルル

電話…??


『 はい、もしもし… 』


渡辺「 急に電話してごめんな 」


『 ううん。私は大丈夫だけど…なにかあった? 』


渡辺「 今日大学でナンパされたってほんと? 」


優しい心配した声が聞こえる。

永瀬くんが言ってくれたのかな?


『 んー、、ナンパかはわかんないけど

された、のかな 』


渡辺「 大丈夫?なにもされてない? 」


『うんっ大丈夫!あのね、 渡辺「 廉…だろ? 」


『 え? 』


彼の声はさっきと変わって少し怒っているような

ちょっと怖い声だった。


渡辺「 それで隣座って、ノートも貸した…ってね 」


『 ごめんなさいっ。そういうつもりじゃないの。

ただ、忙しいのに違うとこでも頑張ってるの

みて翔太くんと重ねちゃって… 』


渡辺「 ふーん、まあいいけど。よかったんじゃない?

同じ大学で同い年の方が何かといいだろうし。

なにかあったらすぐに助けてくれる 」


『 ちょ、ちょっと、翔太くん何言ってるの? 』


渡辺「 …俺これから仕事多くなるから

会えないし、連絡もしてこないで 」


『 え?な、なにいってるの?…ねぇ。

私が大好きなのは翔太くんだよ? 』


渡辺「 ごめ、切るわ 」


翔太くんの声はとても冷たかった。

でもどこか悲しそうな声だった。

普通の人はこれだけで?って思うかもしれない。

でも、こんなになってしまうのは私の

ガードがこれまでかたすぎたから。

隣に座るのでさえ全然してこなかったから。

だからきっとこうなってしまって、、

…そうだよね?、翔太くんは浮気しない

いい人だし…。あ、


『 嫌いになっちゃったのかなぁ?、、 』


私は今自分がすごく重い彼女になってるのは

分かっていたけど、それでも我慢できなくて

携帯を抱きしめて1人で泣き続けた。

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