渡辺side
深澤「 ん、アイス好きなのとれよ〜 」
そう言って買ってきたアイスを机に広げる。
どれも美味しそうだな…あなたは
どれが好きだろ。
するとふっかの手が誰よりも先に伸びる。
目黒「 買ってきた人が1番に選ぶの?笑 」
「 ふっかずりぃ 」
深澤「 え、いやこれあなたの好きなやつだから
とっておこうと思って 」
そういうとふっかは俺を一瞥する。
あなたの好みを知ってるのは悔しいけど
幼馴染みだから仕方ないよな、
そう思っていたけど、、
「 え、康二も知ってるわけ? 」
そう、たしかに康二はそれ以外の3つで
悩んでいた。たまたまと思いきや
ふっかの言動になんの反応もしなかった。
向井「 え?あー、いや別に、、 」
「 隠さなくていいから。正直に言って 」
すると康二は何かを決断したような顔をする。
ふっかはそれぞれアイスを適当に分けて
これ食べながら座って話そうよと言って座る。
向井「 ふっかさんはあなたが引っ越してから
幼馴染みって言ってたよな? 」
深澤「 うん、確か引っ越す前は…あ 」
向井「 そう、俺の地元におったんや 」
目黒「 ってことは康二はその時の…? 」
向井「 そう、幼馴染みやった。
けど覚えてないっぽいな笑、 」
そう言いながら笑う康二の顔はなんか寂しそうで。
渡辺「 なぁ…今康二にも思ったけどお前らは2人は
あなたのこと、正直好きか? 」
すると2人は否定もせずに黙り込む。
渡辺「 いや別に怒ってはないんだけどな笑
、、そっか…まぁ、渡さねぇけどさ、 」
向井「 わかってるよ笑でもあんな状態にするなら
今度は遠慮なく奪うで? 」
深澤「 俺も同じ気持ちだからな 」
渡辺「 おう、そんなことさせねぇけどな! 」
目黒「 なんか側から見てたら幼稚園児がおもちゃ
取り合いしてるみたい… 」
三人「 おいっ! 」
複雑だけどなんだか前より結束が深まった、
そんな感じがした。
そんな時だった。
ガタンッ
その音は、お風呂場からした。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。