あなたside
『 翔太くん、起きてくださーい 』
「 んん、もうちょっと…」
『 もう、今日仕事でしょ? 』
「 …ちょっとこっちきて 」
『 しょうがないなぁ 』
そう言って私は彼の元へ抱き寄せられる。
そしてバックハグをされて背中に顔を埋められる。
「 ん、いい匂いする 」
『 んー?お味噌汁の香りかな? 』
「 え、作ってくれたの? 」
『 うん、食べる? 』
「 当たり前でしょっ! 」
そう言って全力笑顔で飛び起きる彼は私の
彼氏の渡辺翔太くん。そう、あのSnowManの
渡辺翔太くんですっ!!!
「 んっ!んまぁい!!!」
『 えへへ〜。今日のは自信作です!』
「 今日の″も″だけどな笑 」
そう言って無邪気に笑う彼はまるで5歳児。
けど実際は私よりも年上くんなのです。
『 今日はどんなお仕事するのー? 』
「 YouTube撮影かな?あと雑誌の取材! 」
『 え!また雑誌出るの?! 』
「 うん、嬉しい?笑 」
『 うれしい!!!また恋愛観覗けるもん笑 』
「 そんなことしなくても教えてあげるよ? 」
『 直接はちょっと恥ずかしいじゃん、、 』
「 あーもうかわいいなー!家出れないじゃん! 」
『 えへっかわいい、えへへ 』
朝から幸せだなぁ、、
でも翔太くんは同棲は苦手らしいから
翔太くんとお家をでたら自分の家に帰らないと
いけないんだよな、寂しいなぁ。
「 あなた?どしたのそんな顔して 」
『 んっ?なんもないよ!
あ、エレベーターきたよ! 』
私たちには珍しい無言の力が続く。
私って可愛くないなぁ…。
こういう時に甘えられるかわいい女の子が
好きなんだろうなぁ…。
そう思っていると急に視界が暗くなって
私の唇に何かが重なる。
『 っ翔太くん?! 』
「 いってきますのちゅ!! 」
『 もお〜! 』
「 ん、やっと笑ってくれた笑 」
『 え? 』
「 だってあなたずっと元気ない顔だったもん 」
『 ごめんね、、寂しかったの 』
「 そっかぁー…。あ、今日一緒に食べに行く? 」
『 いいのっ?! 』
「 うん笑 じゃあまたなっ 」
そう言って彼は頭をぽんぽんしてくれる。
変装してても溢れ出すかっこよさ、、
私の彼は今日もずるいです!、
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。