辺りを見回すと、正面の木の影に鬼が佇んでいた。
声は完全に男の声である。だが、喋り方は女のものだ。…。つまりそういうことだろう。
背中にゾワゾワと寒気が走るのを感じた。
そこで鬼は声を落として囁いた。
俺はそれ以上鬼に喋らせはしなかった。怒りがこもっていつもより速度の増した、漆ノ型 雫波紋突きが鬼の頸に命中したからだ。鬼はあっけなく消え始めた。
怪我はしていない。鬼は俺の欲望を現実にする血鬼術を俺にかけたと言っていた。あの様子から、現実になる俺の欲はきっと色欲だ。だが、今のところそのような前兆はない。俺は無傷だった。
結局俺の来た道にいた鬼はあの女のような男の鬼一体だけだった。山を抜けて桜子さんに義勇さんの様子を見に行かせると、義勇さんはまだ戦闘中とのことだった。
きっと俺が助太刀に入っても足手まといになるだけだ、とあの天津島で気づいたからだろう。俺は全てのものを助けられるわけじゃない。お互いに支え合って初めて相手の命をも守れると気づいたのだ。
姉さん気質の俺の相棒は俺の少しの心の変化をも見つけて声をかけてくれる。今も、俺が鬼の血鬼術に動揺しているのと佑作の死の場面を思い出したのを見越してこうやって言ってくれたのだろう。
それから数十分して、義勇さんが山から出てきた。
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オネエ系鬼さんのご登場でした。彼(彼女?)の血鬼術は相手の思考を読み、欲望を現実にするというもの。“色欲”というのは…。皆さん気になるようなら調べてください…。僕言えないよ…w
そして、次回からR-15な感じになると思います。直接的な表現はないと思うんだけど、もし苦手なら読み飛ばしてくださいね!
この物語の下書きが終わりません()マジで大変。あとちょっとがすごい長い。頑張るよ。僕、最近めちゃくちゃ忙しいんだけどね、全然下書きも書き進めてないんだけどね(おい←)頑張りまっす!www
⭐&♥️&💬 welcome!
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。