あなたside
最近、グクが変わった
砂糖になって、甘えるようになった
…ユリンだけに
まるでジミンが2人いるみたい
最近
この3人と一緒に居るの気まずいっていうか
私、ただの邪魔者になっちゃったな
もう
とっとと付き合って
幸せにでもなんでもなればいいのに
この取り合いをずっと見ておくのが
最近の日常になってしまった
早く終わってくれないと
こっちも、諦めがつかないよ
多分、この遊園地を最後に
私達の「親友」という関係は
どちらかの告白によって
崩れてしまうのだろう
それなら、邪魔者でもなんでもいいから
最後の日を
思いっきり楽しもうと決めた
土曜日
今日はユリンと一緒に
明日の服を買いに行く
近くのショッピングモールに行き
それぞれ、服を選んだ
帽子はお揃いにした
その後、ご飯を食べに来た
どう? と言われても
「関わるな」
そう言われた日以来
目も合わせてくれなくなった
あぁ、もう完全に手遅れなんだな
好きじゃないなんて
嘘に決まってるじゃん
心のどこかで
ユリンはジミンと付き合うんじゃないか
そんな期待をしていた自分がいた
でも、そんな都合のいい話
あるはずがないんだ
天然女子とイケメンクール王子は
実は両思いで運命の相手だった
そんな映画のような展開になってしまった
明日、グクとユリンが
楽しそうに手を繋いで帰る姿が目に浮かぶ
なんで、こうなっちゃったかな
でも、もうここまで来たら
「私もやっぱり好きだった」
そんなこと言えるはずがない
もう、
諦めるしかないんだ
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。