結局文化祭はコスプレ喫茶になってしまった
こんな少女漫画みたいなことがほんとにあるんや
「 はいじゃあ次は体育祭について決めま ー す 」
体育祭はクラスごとに団が別れてて
私たちのクラスは紫団
選抜リレ ー の選手とか
応援団とか決めるらしい
「 選抜リレ ー 走ってくれる人いますか ー ? 」
なんて声掛けても誰も手をあげない
『 高橋くん早いんやから出たらええやん 』
高橋 「 あなた出る気ないやろ ? 」
『 うんやって私足速くないし 』
高橋 「 じゃあ出ない 」
『 え ー 私はかっこいいと思うけどな ー
選抜リレ ー はしってくれる人 』
このままだと決まりそうもなく
永遠とこの時間が続くと思ったから
遠回しにかっこいいという言葉を入れてみた
高橋くんが走れば陸部の早い子も走るだろう
それにほんとにかっこいいと思うしね
高橋 「 じゃあ俺が走ったら俺だけ応援してくれる ? 」
『 一応うちのクラスを応援するけど
高橋くんはもっと応援するよ 』
私がそう言うと高橋くんは手を挙げた
「 じゃあまず1人目は高橋君で 」
そう言うと思った通り陸部の女の子たちが
いっせいに手を挙げた
「 じゃあ私たちも走りま ー す ! ! 」
この子達はめちゃくちゃに足が速い
だから誰も嫌がりはしないと思う
「 じゃあ決定 」
『 高橋くんのおかげで決まったよ
ありがとう 』
高橋 「 あなたのことだけ考えて走る 」
『 ちゃんと走ってくれればなんでもいいよ 』
高橋 「 1位だったらご褒美ちょうだい 」
『 考えとく 』
そういうと高橋くんは
私に抱きついて眠りについた
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。