走って逃げてそのまま保健室
先生 「 あ ー ちょっと腫れてるね ー
白く引っかき傷見たいのもできてるしね 」
『 やっぱりですか 、 、 』
先生に見てもらうと少し腫れてるらしい
うん 、 やってヒリヒリするもん
先生 「 にしても高橋くんファンこわすぎ 」
『 ほんとそれなですよ 、 高橋くんを
自分の所有物だとでも思ってるんですかね 』
先生 「 気持ちはわからんでもないけど
流石にやりすぎよね ー 」
なんて腫れたほっぺたを冷やしながら話した
先生 「 あらもうこんな時間
そろそろ帰りなね ー 」
『 は ー い 』
先生と世間話をしてたらあっという間に日が暮れた
昇降口に向かう途中
体育館前を通る
今みるともう人は全く居なくて
部活してる人もいないから
相当遅い時間まで話してたんやなと改めて思った
高橋 「 え 、 あなた ? 」
『 高橋くん まだいたの ? 』
動きやすそうな服を着て
首からタオルを下げた高橋くんが
後ろから私の名前を呼んだ
高橋 「 あなた来るかなって思って待ってた 」
『 あ 、 、 ごめん行けなくて 』
高橋 「 別にいいんやけど 、 なんかほっぺ
ちょっと腫れてへん ? 」
『 え 、 まだ治ってない ? ! 』
高橋 「 治ってないってなにが 、?
なんかあったん 、 ? 」
そう聞かれてさっきの出来事を話した
『 やから本当は来てたんやけど女子怖すぎて
逃げちゃった 、 笑 』
高橋 「 あなた 、 、 」
話終わると高橋くんは
腫れてる頬に手を添えた
『 ん ? ど ー したん ? 』
高橋 「 気づけへんくてごめん 、 、 」
『 全然大丈夫 ! もうあんま痛くないし ! 』
高橋 「 許さない 、 そいつ絶対許さない 、 、 」
なんて小さい声で言うから
余計怖いんよ高橋くん
高橋 「 あなたちょっと来て 」
私が高橋くんの後ろをついていくと
高橋くんはバスケットボ ー ルを私に渡してくれた
高橋 「 ちょっとバスケしよ ー や 」
『 私できひんよ 、 ? 』
高橋 「 俺が教える 」
そう言い高橋くんは私の後ろに回り
私の手ごとバスケットボ ー ルをかまえた
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!