第11話

ふーちゃんの恋
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2020/08/16 22:50
ふーちゃん
ふーちゃん
相田さん。
ちょっといいかな。
あの日、突然、塾から帰ってしまったわたしに
ふーちゃんから
電話がかかってきた。
相田さん
え?あ??
ふ、ふーちゃん?!!
どうして番号、、、
ふーちゃん
ふーちゃん
ごめんなさい。
塾名簿で、勝手に調べちゃった。
相田さん
そうなんだ。
大丈夫だよ、、
ビックリしただけ。
ふーちゃん
ふーちゃん
ちょっと会えるかな。
会ってきちんと説明したくて。
迷わず承諾した。
ふーちゃんの思い詰めたような声に
ただただ
心配になった。
近くまですでに来ていると言うふーちゃんと、
家の近くの公園で待ち合わせをし、
急いで用意をする。
相田さん
お待たせしました。

早かったね、、
わたしが着くと
ふーちゃんはすでに来ていて

俯きがちに

ベンチに座っていた。
ふーちゃん
ふーちゃん
あ、、
相田さん
あの!わたし!
別に何も言わないし、
何も思ってないよ!!!
喋りだそうとしたふーちゃんを
遮ってしまった。
ふーちゃん
ふーちゃん
あははは!
なにそれ!!
ふーちゃんは、
笑い始めてしまった。
ふーちゃん
ふーちゃん
ま、ゆっくり話しよ!

せっかくだし!
さっきとは違う
ふーちゃんのいつもの明るい笑顔。
相田さん
うん、、、
聞きたくない。

そう思ってしまった。

きっとこれから聞くのは

わたしにとっては、、、

辛い話だろうから。

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