騎馬戦終了まであと1分を切った時、焦凍のチームが目にも止まらない速さで、緑谷くんから1000万ポイントを奪った。
そして、緑谷くんはそれを必死に取り返そうとする。
焦凍たちは、あとは逃げ切れば勝ちだから、無理に戦う必要はない。
「やったじゃんあなた」
「お前の兄貴のチーム、すげぇな」
「まだ分かんないけど、今のは本当にすごい」
あなた「・・・まぁ、焦凍がやったことじゃないけど、そのメンツを選んだ焦凍も、すごいとは思う」
「素直じゃないなぁ」
その自覚はある。それと、焦凍がここにいたら、きっと嫌な気持ちになるだろうってことも。
でも、なんて言えばいいのかわからない。
なんて言えば焦凍が喜ぶのかも、私は知らない。
「あ、見て」
「予選1位の奴、向かってった」
その声に反応して会場を見ると、緑谷くんが焦凍に真正面から向かって行っているところだった。
今まで使わなかった個性を、焦凍に向けて放とうとする。
あなた「___あ、」
緑谷くんに対抗しようとして、焦凍が、
左側を、使おうとした。
実際には、緑谷くんは焦凍には当てず、体制を崩してハチマキを奪った。
でも、取ったのは1000万ではなく、70ポイントのハチマキだった。
「あー、惜しー」
「一筋縄じゃ行かないってことだな」
焦凍は呆然としている。
左側を、使おうとしてしまったから。
あなた「・・・焦凍」
爆豪くんが割って入って来る。
三つ巴になりかけた、その時
マイク「TIME UP!!!」
騎馬戦が、終了した。
結果は、焦凍のチームが1位、爆豪くんのチームが2位、そして心操くんが3位、4位は、なんと
マイク「4位緑谷チーム!!」
緑谷くんのチームだった。
以上4組が最終種目への出場が決まり、騎馬戦は終了した。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。