第2話

1話
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2022/08/17 08:00


1話
【お友達になりましょう。】




" はじめまして " そういって笑ってくれた佐野家のみなさん。




私はその言葉になんとも言えない感情を覚えた。




あの暖かく包み込むようにかけられた言葉は、幼少の頃雷が怖くて母親にかけよった私にかけられた布団と同じ意味を成してると思った。





" 安心する " と いう感情と共に生まれたのは、それと同じくらいの感謝で___






はじめまして という言葉に私もまた、



『はじめまして』



そう笑顔で言うのでした。



佐野家にはいって早々、自己紹介があった。



左から、おじいさん、エマちゃん、そして私を助けてくれた 佐野万次郎 さん……



万次郎さんは私に「マイキー」と呼ぶように言った。




『マイキーさん!』



そういうとマイキーさんは少しムスッとした顔で



マイキー「マイキーだけでいいっての」




なんて言い捨てて自室に戻っていった。




エマちゃんは私をじーっと見つめると、パッと手を取って




エマ「しかしまぁ!あのマイキーが 女の子 を連れてくるなんて✨」




と目を輝かせていた。
明るく可愛い エマちゃん にそう言って貰えるのは嬉しいことだ。





エマちゃんは私に「友達になろう!」と言ってくれた。
それは、今まで感じていた 孤独 をすべて取り払ってくれたように感じた。





『うん、友達に…なりましょう!』





私はそう言って笑うと、エマちゃんは「敬語禁止〜!!!」なんていってパシパシと肩をたたいた。





たたかれることなんて、他の人にやられたら絶対に嫌だろうに、なんだかこの時間は幸せだった____






おじいさんには、「何があったかは聞かない、ただ自分の こたえ がでるまではここにいろ」そういって優しく頭を撫でてくれた。




ぽろぽろと訳もなく流れる涙は、まるでコップにとめどなく流れてした優しさを、この胸で受け取っているかのようだった。





私がいきなり泣き出すとギョッとして





エマ「ちょ、ちょい!おじいちゃんなんか変なこと言った?!」





そういって隣にいるおじいさんの肩をブンブンと振る。





『ちがう……ちがうの……ただ嬉しくて……』





涙を拭きながらそう言ったら、エマちゃんもおじいさんも優しく微笑んで言った。





" 帰る場所はここにある " と___





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