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第1話

プロローグ
388
2022/08/17 08:00

episode
【はじめまして】



拝啓 お母さん

私は今日も今日とで しがない中学三年生として 今ここに生きています。

ところで私は最近………













人生初の家出をしました。






お母さんが病気で亡くなってから、父は夜な夜な家を空けることが多くなって、しまいには私を避けるようになりました。




どうやら私は お母さんに似てる らしく、顔がそっくりだからという理由で父とはもうずっと、ろくに話すことは無くなりました。




家を出て1日経ったけれど、なんの音沙汰も無いからきっと私はもう父とは疎遠になる運命なのでしょう。




1日だけならネットカフェに居れたけれど、あまり長居はいけないと思い、その場を後にしたのを今となっては後悔していて……




こうして今はとぼとぼと歩いているわけです。




あぁ、脳内でこんなこと言っていたってしょうがないのに




こうして故人に縋ってしまっているのは、私が 生きている証拠 なんだと、そう思った。





『はぁ……このまま死ぬのもいいよな……』





よからぬ思考によってきて、ついに私は鉄橋から下に流れる川を眺めた。




昨日降った大雨のせいで少しだけ傘増しした川は少しだけ汚く見えた。




『来世はもっと大勢の人と生きられたらいいな。』




そういうと私は裸足になり鉄橋に跨った。




大きく息を吐くと下も見ずに飛び降りようとしたその時だった____




パンッという音と共に私は、誰かに腕を掴まれた。




その 誰か は私のことなんて軽々と持ち上げて、私の飛び降りを阻止したのだった。




ふわふわと靡く髪の毛がやけにまぶしく感じた。




『あ、あなたは……』




私がそう言うと彼は振り返った。



私はその姿に一瞬で釘付けになった。




彼は私に少しだけ微笑みかけると



万次郎「お前、名前は?」



そう言った。





それがつい1時間前の話____






今は佐野家のみなさんに囲まれながら吟味されている真っ只中です。



私の顔をみて、妹のエマちゃんは言った。




エマ「はじめまして!」










この時の私は知らなかった。
これから起こる様々な出来事と、彼を取り巻くただれた関係___






そして、未来の 彼の姿 も ______ .


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