ここはどこ?
すごく真っ暗
何も無い
誰かいないの?
あ、誰かいた……
ねぇ…ここはどこなの?
あれ?
この2人
お父さんとお母さん
なんで?
あれは夢だったの?
私は解放されなかったの?
いや
来ないで
蹴らないで
痛いよ
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い
苦しいよ
もうやめてよ
どうして………
殴るの?
ガバッ
私は思い切り飛び起きた
夢だった
よかった
こんな夢を見るなんて最悪だ
ここまでの記憶が曖昧だ
…そっか私
傷が酷くて気絶したんだっけ
じゃあここは誰の部屋だろう
コンコンッ
てことはここはナワーブさんの部屋か
私は心の底から安心した
その時
脳裏に先程の夢がフラッシュバックした
私は反射的に
私のそばに来たナワーブさんを突き飛ばしてしまった
怖い
恐怖に支配されて上手く口が動かない
体が震えてるのが分かる
落ち着かせるようにふわっと私を抱きしめてくれた
私はナワーブさんの言葉に安心したのか
体の力が一気に抜けていった
同時にまた眠くなってきた
私の意識が途切れる前にそんな言葉が聞こえた
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。