第19話

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2021/03/20 03:51
練習室を飛び出し、ドアに寄りかかるあなた。
(なまえ)
あなた
オンマ…やっちゃった…どうしよ…
あなたは寄りかかっていたドアをズルズルとしゃがみこむ。

手の震えが止まらない。

ダンス指導員の女性から浴びせられた罵声に、
過去の記憶がよみがえる。

『不細工がでしゃばんなよ!!』
『能力あっても不細工は不細工よ!!』
『不細工は大人しくしとけよ!』

その度にオンマに泣きついた。
でも、オンマは。
オンマ
あなた!これで顔をさらしたら、
もっともっと嫉妬されて、酷い事になるの!!
まだ、このくらいですんでるのは、
顔を隠してるからなのよ!
オンマはもっと酷い事されてきたの。
顔を隠しておかないと、もっと辛くなるわ!
(なまえ)
あなた
オンマ、隠してても辛いよ…
自分の手を自分で握りしめ、どうにか落ち着こうとする。
こんな時はいつも兄を思い出す。
イ・ハオン(波音)(なまえ)の兄
イ・ハオン(波音)あなたの兄
あなた、大丈夫。
オッパがついてるよ…
オッパだけはいつでもあなたの味方だよ…
兄の言葉を何度も繰り返しあなたはようやく落ち着いた。
(なまえ)
あなた
ふーーーーーーっ・・・・・。
大きく深呼吸をして、彼らのいる部屋に戻る。
テヒョン(V)
テヒョン(V)
おかえり!
ん?あなた、なんか顔色悪いよ?
大丈夫???
(なまえ)
あなた
えと、、あの、ちょっと緊張しちゃってて…
ソクジン
ソクジン
まぁ、あなた今日が初仕事だもんね。
チョン・ミンウ(マネージャー)
チョン・ミンウ(マネージャー)
オー。お前ら。どうだ?
振り付けの進み具合は…
ナムジュン
ナムジュン
ミンウヒョン。
お疲れ様です!
チョン・ミンウ(マネージャー)
チョン・ミンウ(マネージャー)
どうだ?あなたもちゃんとやれてるか?
ジミン(Jimin)
ジミン(Jimin)
大丈夫ですよ!
お昼も僕達の好きなの注文してくれてたし!
チョン・ミンウ(マネージャー)
チョン・ミンウ(マネージャー)
そうか。
また、俺は、契約しに行かなきゃだが、
大丈夫そうか?
(なまえ)
あなた
はい…大丈夫です!!!
チョン・ミンウ(マネージャー)
チョン・ミンウ(マネージャー)
今日はきっと長丁場になるだろうが、
宜しく頼むよ。
じゃあ。俺はまた仕事に戻る。
(なまえ)
あなた
はい!
ソクジン
ソクジン
まだ30分時間があるね…
ナムジュナ…
先に戻ってちょっと振り付けやる?
ナムジュン
ナムジュン
そうですね、行きますか。
二人は先に練習室に向かった。

あなたはさっとテーブルを少し片付けてから、
ドリンクとタオルを持って2人を追いかけた。
練習室に入ると、2人は動きの確認をしている。
間違った動きをしている2人に思わずあなたは、
(なまえ)
あなた
えと、確か…
ここは、肩をグッとあげて、
パッと腕を後ろに引いて、
パパパパっパンパーンって感じだった様な…
ナムジュン
ナムジュン
え?あなた覚えてるの?
ソクジン
ソクジン
何かホソクみたいに擬音が多くてわかりやすいや!
そこへちょうど、
さっき話したダンス指導員ヌナが入ってきて、
物凄い形相で睨み付けてるヌナとあなたは目が合う。
ナムジュン
ナムジュン
じゃあ、あなたここはどうすればいいの?
(なまえ)
あなた
あ…あの…えーと…
睨まれて戸惑うあなたに、
指導員ヌナがドカドカやってきて、
あなたを押し退けた。
タンス指導員ヌナ
どうしました?
わからないところなら、私が教えますよ!
マネージャーさん、あっちの片付け残ってたわよ?
(なまえ)
あなた
す、すみません…片付けてきます。
失礼します。
あなたは練習室を出る。
オンマ
あなた、負けたくなかったら、
また、自信がつくように相手より優れればいい!
弱気になったら負け!!
頭にオンマの言葉がぐるぐる回る。
ピシャリと顔を叩いて、気を取り直す。
(なまえ)
あなた
よし!後で私もこっそり練習しよ!!

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