第127話

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2021/04/14 21:37
ーーーーノウルsideーーーー

私はまた、あの名前を耳にする。


『あなた』


その『あなた』とやらは、またも恨まれているらしい。

2人の可愛い女の子に両腕を捕まれ奥に連れていかれる。

カン・アリン
カン・アリン
あんたなんか一生メガネかけてりゃ良いのよ!!
あんたのせいで、私達が目立たなかったじゃない!
キム・ミナ
キム・ミナ
あんたさえ居なければ、
あんたさえ目立たなければ、
私達がデビューするはずだったのに!!
意味のわからない罵声を浴びせられ、
肩を押され壁にぶつかりバランスを崩し倒れる。

痛みで顔が歪み、何か嫌な予感がして見上げると、
力一杯モップを振り下ろそうとしている姿が見えた。

痛みに耐えるため目をつぶるが、
テヒョン(V)
テヒョン(V)
あなた!!
またあの『あなた』と言う名が聞こえた。
次の瞬間、痛みが来るはずが、
痛みどころか、優しく大きな胸に包まれた。

同時に痛みに耐えるくぐもった声がした。
テヒョンさんは、彼女達を一括した。

私はその言い方に違和感を覚えた。
『彼女はもう、ここと関係のない人だ…』

彼女は『もう』?

まるで、前に関わりがあったかの様な言い方。


もう1つ、気になること。








私はこのあたたかい胸を、優しく包む腕を知ってる…







口に出してみたが、
テヒョンさんは、否定して行ってしまったんだ。

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