第175話

175
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2021/05/03 18:12
監督
じゃあ、次のシーンだ!
今度はテヒョンとあなたのシーンだ。
時間がないから、すぐ始めるぞ!
(なまえ)
あなた
はい!!

そして、撮影が始まった。


あなたが会社から帰宅している途中、
あなたの歩く早さに合わせて車がついてくる。

チラリと見るとその車にはテヒョンが乗っている。

窓を開け、話しかける。
テヒョン(V)
テヒョン(V)
おい、お前。
止まれよ。
(なまえ)
あなた
嫌です。
テヒョンに見向きもせず、歩き続けるあなた。
テヒョン(V)
テヒョン(V)
おい!!
いいから乗れ。
(なまえ)
あなた
私はおいじゃありません。
それにライバル会社の若社長と
一緒に居られるところを見られたら困ります!
テヒョン(V)
テヒョン(V)
あなた。
高級車のこの俺をノロノロ走らせたら、
余計目立つぞ?
うしろの渋滞を見てみろ。
足を止め車後方に目をやると、
渋滞が出来始めている。

走って逃げたかったが、あのお嬢様三姉妹に、
突き飛ばされた時に足を痛めていて、走れない。
仕方無しに、車に寄ると、
中から、助手席を少し開けたテヒョン。
(なまえ)
あなた
今は仕方なく乗るだけです。
言うことを聞いたわけではありませんから!
テヒョン(V)
テヒョン(V)
どうぞ?お姫様。
乗り込むと車を発進させたテヒョンは、
車を河川敷の公園に止めた。
テヒョン(V)
テヒョン(V)
おい…
(なまえ)
あなた
私はおいじゃないって何回行ったら…
テヒョン(V)
テヒョン(V)
あなた…
足は大丈夫か?
(なまえ)
あなた
え?
テヒョン(V)
テヒョン(V)
足は大丈夫かと聞いてる…
(なまえ)
あなた
なぜそれを…?
テヒョン(V)
テヒョン(V)
そんな事はどうでも良い。
大丈夫なのか?
今日の仕事は?失敗はなかったか?
(なまえ)
あなた
えと、足はちょっと怪我してしまって…
テヒョン(V)
テヒョン(V)
なぜ、アイツに頼らない?
(なまえ)
あなた
アイツ?
テヒョン(V)
テヒョン(V)
アイツはアイツだ。
(なまえ)
あなた
社長ですか?
テヒョン(V)
テヒョン(V)
アイツのせいで怪我したんだろ?
(なまえ)
あなた
え?
テヒョン(V)
テヒョン(V)
まぁいい。アイツの顔を思い出すだけで、
気分が悪くなる。
仕事は?平気なのか?
(なまえ)
あなた
あ…今日、大事な書類を落としてしまったのですが、
誰かが届けてくれたようで、大丈夫でした!
て言うか、なぜそんなこと?
テヒョン(V)
テヒョン(V)
いや、ただ聞いただけだ。
家に送る。どこだ。
(なまえ)
あなた
大丈夫です。
帰れます。
テヒョン(V)
テヒョン(V)
ライバル会社とは言え、俺は社長だぞ?
怒らせると面倒だと思うがな。
結局、あなたはテヒョンに逆らえず送ってもらった。
監督
カーーーーーット!!!
良いぞ!!
後にもうワンシーンだけ撮るか!
NGもでないし、予定よりだいぶ早いからな。
スタジオに戻るぞ!!
そして、予定では次の日にも、撮影日がもうけられていたが、調子がよかった為、
この回の最後のシーンを撮る事になった。

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