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第1話

10.宝石が導いた偶然。
7,639
2023/07/03 13:44
~みことside~

放課後。

俺はようやく1日が終わったことに安堵し、大きな伸びをした。
みこと(美殊)
みこと(美殊)
んん~…!…っと。よしっ!
実は今日、俺は朝からずっとそわそわしていた。

…そう!今日は俺の行きつけのカフェの新メニューが出る日なのだ!!


イチゴバナナチョコフラペチーノ…!待ってて!!

俺はうきうきとした気分で荷物の片づけをする。


あ、そうだ。せっかくだからすちくんも誘おっかな。


すちくんとは前世のころから一緒に料理したり、甘いものを食べに出かけたりと、ちょっとしたグルメ仲間だった。現世も甘いもの好きかわかんないけど、誘ってみよう…!

みこと(美殊)
みこと(美殊)
すちくん!
すち(須弛)
すち(須弛)
ん?むにゃむにゃ……なぁに~?
みこと(美殊)
みこと(美殊)
今から駅前のカフェ行くんだけど、一緒に行かない?
するとすちくんは、少し申し訳なさそうに言った。
すち(須弛)
すち(須弛)
うっ、ごめん…今日は早く帰んないといけなくて…ほんとごめん!!
目の前で手を合わせて謝ってくるすちくん。

用事があるなら仕方ないか~…じゃあ、今度はもっと前から計画をたてよう!
みこと(美殊)
みこと(美殊)
そんなに謝らないで~!むしろ突然言っちゃってごめんね!今度いこ!
すち(須弛)
すち(須弛)
うん…ほんとごめんねぇ……
すち(須弛)
すち(須弛)
…あ、そうだ!今度俺の家でお菓子作りしようよ!
みこと(美殊)
みこと(美殊)
えっ…!?お菓子!?すちくんの家で!!?
すち(須弛)
すち(須弛)
うん。…ダメだった?
みこと(美殊)
みこと(美殊)
っ!…ううん!ぜんっぜん!めっちゃ嬉しい!!
喜びを全身に表したくて、俺は手をぶんぶんと振り回しながら笑顔で言った。

その様子をすちくんはクスクスと笑い、少しいたずらっ子のようなにやりとした笑みを浮かべた。

すち(須弛)
すち(須弛)
お菓子…好きでしょ?……待ってるから。
みこと(美殊)
みこと(美殊)
…!!
それだけ言うとすちくんは、「ばいば~い」と言って帰ってしまった。

…覚えてて、くれたんだ…!


嬉しかった。それだけで、もう満たされた感覚に陥るほどには。


くっ…!でもこの日のために頑張ったんだ!

俺は行くぞ!!男…いやお菓子に二言はない!!


そう気合を入れ、俺はカフェに向かった。

みこと(美殊)
みこと(美殊)
か、可愛い~…!!
カフェは春をイメージしていて、全体的にピンク色に飾られていた。

いちごや菜の花、桜がたくさんある…!!

メニューもそれにちなんだものが多い。


来てよかったぁ…写真いっぱい撮らなきゃ!

新メニュー、ほんと綺麗だなぁ…ほんとに、これは…
らん(蘭)
らん(蘭)
宝石みたい…!
…え?

あれ、俺声に出してた!?で、でもそんなことは無いはず…

それに俺と声違うし!え、もしかして霊!?こんなとこに!!?


少しドキドキしながら横を振り向く。そこには…
みこと(美殊)
みこと(美殊)
…え、らんくん!?
らん(蘭)
らん(蘭)
え。…って、黄崎くん!?
嘘!?こんな偶然あるんだ…!

俺、あまり今のらんくんと喋ったことなかったからなぁ…嬉しい!
らん(蘭)
らん(蘭)
ええと、黄崎くんもこれ、食べにきたの?
みこと(美殊)
みこと(美殊)
う、うん…!俺、すごく甘いもの好きで…!えと、らんくんも…?
らん(蘭)
らん(蘭)
うん。俺も、甘いもの好きだからさ。それに…
らんくんは店内を見上げ、心の底から嬉しそうな表情をした。
らん(蘭)
らん(蘭)
ここ、桜いっぱいあるじゃん。俺、桜好きなんだ。
らん(蘭)
らん(蘭)
綺麗だよねぇ…
みこと(美殊)
みこと(美殊)
…ね、ねぇらんくん!
らん(蘭)
らん(蘭)
ん?
みこと(美殊)
みこと(美殊)
良かったら…その…
らんくんとの思い出を、また作りたい。

そう思うと、気付いたら俺は声に出していた。
みこと(美殊)
みこと(美殊)
一緒にお菓子、食べない?
主
はい!おおう…ほんとはもっと進みたかったんだけど…無理だった☆
主
次はもっと頑張るぜい。
主
では、また次の物語で!

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