学校戦争の間……
そう呟き、ベット横の壁に貼ってある、カレンダーを何気なく見た。
今日の日にちが、赤く染まっている。
そう気づいた途端、さっきまでお昼の番組がやっていたテレビがニュースへと切り替わっていた。
他の番組にしようと、リモコンを手に取った時、上の見出しをみて、もう少しみようかなと思った。
上の見出しは……
そこには現場の女性アナウンサーが、驚いた様子で状況を話していた。
そこに映っていたのは、私たちの学校の、運動場だった。
そして、たくさんの倒れた人たち。
そして、その場にいる、2人組達。
私は、テレビを食い入るように見た。
そう言いながらも、2人は男子生徒を殴り、蹴り、気絶させ続ける映像が流れる。
画面が切り替わり、私たちのクラスの教室が映る。
そこには女生徒が居て、そこにも二人組がいた。
乙女ゲームのように甘い言葉を呟き、女生徒は倒れていく。
その後、体を押していく、
突然砂嵐へと画面が変わる。
数秒後、運動場が映し出された。
聞こえてきたのは、耳を閉じたくなるほどの銃声。
そして、それを放つと思える、銃を構える二人組。
射たれば、赤い液体を流しながら倒れていく人たち。
その途端、視界がグニャリと曲がった。
私の視界は暗く閉ざされた。
〈 気絶後 〉
脳がしっかりは働き始めたのか、みんなが居ることが認識できた。
そして、テレビのみんなのことも。
とつぜん、まぶたが開いた。眩しいほどの日光の前にみんなの顔が見える。
みんなの声が聞こえて、安堵すると、テレビのことが疑問でしょうがない。
突然渡された、お土産。かわいいキャラクターのクッキーと、ガラス出来ているであろう、グラデーションとなったキーホルダー。
そう言って、みんな、キーホルダーを取り出す。
みんなの焦りをあなたは知るよしもなかった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。