第11話

お買い物
1,528
2020/08/01 08:15
(体育館)

いつもより遅くなっちゃった…



もう片付け終わったかな?



??「てんめぇー!!!」



え!?なに?



オレンジ頭の子が背の高い子に掴まれてる…?



??「セッターは!チームの司令塔だぞ!
試合中、1番多くボールに触れるのがセッターだぞ!支配者っぽくて、1番かっこいいだろうが!」



…セッターって言った?



バレー部なのかな?



でも、なんで体育館の外にいるんだろう…



気にしないとこう…



(ガラッ)



「大地くん、遅くなっちゃったー。」



澤村「お、来た。良かった…」



「え?」



菅原「大地のやつ、いつもよりちょっと遅いからってだけで心配してんの!」



あぁ、なるほど?



澤村「だってあなただぞ?何があるか分かんないだろ!」



「そんな子供じゃないから大丈夫だよ!」



縁下「でも遅すぎない?そんなに数学準備室汚かった?」



「そう、それがさ、」



智也くんが手伝ってくれたことと、田中先生に新しく雑用を押し付けられたことを話した。



澤村「智也って誰だ?ん?」



え、え?なんで怒ってるの?



「隣の席の子だよ?」



菅原「あなた!知らない男の子と2人きりになっちゃダメっていつも言ってるでしょ!?」



いやだから、隣の席の子だって



「知らない子じゃないですって…」



縁下「瀬戸が下心あるかもしれないだろ?
てかなんで、下の名前なの?」



あぁ、それなら、



「心配ないと思うよ!好きな子いるって言ってたし!下の名前なのは、そう呼んでって言われたから。」



澤村「どうしてそんな会話になってるんだ?」



「好きな人いる?って聞かれて、いるよ。智也くんは?って答えたら、いるけど、叶わないって…」



…あ、やばい、



澤村「は?ちょ、待って?








あなた、好きな人いるのか?」




間違えた。



「え、私そんなこと言った?」



なんとしてでも隠さないと…



澤村「あなた?俺何も聞いてないぞ!」



言うわけないでしょ!?



「なんで大地くんに言わなきゃいけないの!?
ほんとに大地くんには関係ないから!」



そう言うと、すごいショックを受けたような顔をして…



澤村「かん、け、いない?」



あぁ、やっちゃった。



「ね、ねぇごめんね?そんなこと思ってないよ?」



私の声は聞こえてないみたいで、



澤村「あぁ、あなたが反抗期だ…
今まではこんなことなかったのに、俺には関係ないって…関係ない…




ずっとブツブツ言ってる…



菅原「おい!大地しっかりしろよ!」



スガさんが大地くんを連れて部室へ向かった。



縁下「あなた、あれはやばいんじゃない?」



だよね…



あんな大地くん初めて見た。



「やっぱりそう思う?」



成田「後で大好きだとでも言えばすぐ元に戻ると思うけどな」



はぁ!?



「そ、そんなこと言えるわけないでしょ!
もうみんなも早く着替えてきて!」



大地くんに好きだなんて言えるわけないじゃん…



あぁでも、これから一緒に帰るんだよね?



気まずすぎる…








あ、そうだ!



大地くん、は怖いから、スガさんにしよ






すみません。
明日のお弁当の材料を買いに行くので、今日は1人で帰ります。
よし!気づかれる前に行こう!


━━━━━━━━━━━━━━
(スーパー)

えーっと、何を作るんだっけ?



卵焼き、唐揚げ、エビフライ…



あ、あとアスパラのベーコン巻き!



これだけだと少ないから、肉じゃがでも作ろうかな?



(買い物中)



材料も買えたし、帰るか。



【ソフトクリーム‪🍦‬】



ソフトクリームだ…



暑いわけじゃないけど、久しぶりに食べようかな!



「すみません。バニラのソフトクリーム1つください!」



[あいよ!300円ね〜]



「お願いします。」



[まいど!]



「ありがとうございます!」



(パクッ)



…冷たくて甘くておいしい!



よし、今度こそ帰ろ。



(ドンッ!)



振り向いた瞬間、誰かにぶつかった。



「うわ!」



(ベチャッ)



『い、たた…』



「ご、ごめんなさい!」



『いえいえ、俺も前を見てなかったので…』



私の手元を見ると、



ソフトクリームがない。



恐る恐る前を見ると…



ぶつかった男の人の服にしっかりと着いていた。



「え、あ、服!すみません。クリーニング代払います!」



『あ、ほんとに気にしないでください。』



「そういう訳にはいきませんよ!
何かして欲しいことありませんか??」



そう聞くと、少し考えたあとに、



『あ、俺の店で働いてくれない?』







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