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2021/02/22

第8話

Stage1-4
それから、収録の日はすぐにやってきた。
そろいの衣装に身を包み、ドキドキしながらスタジオ入りをすませて──
白雪 風真
白雪 風真
……それからのことって、ヤバイくらい覚えてないんだよな……
風真は、一騎と一緒に楽屋を出ながらため息を落とした。
緊張のなか、わけもわからないままに収録を終えてしまっていた。
灰賀 一騎
灰賀 一騎
オレもだよ風真。なにしゃべったのかぜんぜん記憶にないし
まだ緊張がぬけきらないのか、胸を軽くおさえながら一騎が苦笑いをうかべる。
白雪 風真
白雪 風真
一騎もかぁ。なんか俺、用意してたトークの半分もしゃべれなかった気がするんだよなぁ。MCからは予想通り女装のことばっかきかれたし
灰賀 一騎
灰賀 一騎
ふだん通りだったの、沙良とギリシャだけだったね
白雪 風真
白雪 風真
撮影なれしてる沙良はわかるけど、ギリシャのあの余裕はなんなんだろうな……。なんか納得いかねー
話をしながら歩いていると、廊下の向こうから他の出演者たちがやってきた。
次の収録に参加するアイドルグループ、『さくら道』だ。
白雪 風真
白雪 風真
おはようございます!
声をかけると、みんな笑顔であいさつを返してくれる。
さすが人気女性アイドルグループとあって、まぶしいくらいに華やかでキラキラとしていた。
……のだが、
有栖川 唯
有栖川 唯
あなたが、あの白雪風真?
白雪 風真
白雪 風真
(え……!?)
そのなかのひとりが、風真に対して鋭い視線を向けていた。
黒髪のさらさらショートボブに、くりっとした大きな目が特徴のアイドル。さくら道の中心メンバーのひとりである、有栖川唯だ。
白雪 風真
白雪 風真
そう、だけど
答えながら、風真はただ戸惑った。
人気アイドルとあって、有栖川唯のことは風真も知っている。知ってはいるが、こうして顔をあわせるのは初めてのはずだった。
それなのに、有栖川唯は顔にでかでかと『大キライ!』と書いて風真を上から下までながめ、「チッ!」と舌打ちまでしたのだ。
白雪 風真
白雪 風真
(え、え、え……?)
嫌われるようなことをした覚えは、今のところ、たぶん無い。