第17話

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2022/01/05 07:38
クラスメイト
クラスメイト
はーい、こないだ話した文化祭の話するから、静かにしてー!
そう言えばそんなことやったなあ、

なんて、呑気なことを考えながらりんちゃんの方に目線を向けると

みるからにウキウキしたような表情を浮かべていた。
中川 桜都
中川 桜都
(ふふっ、)
そんなりんちゃんを見て少し笑ってしまい

どんな台本になったんだろ、と思いながら委員長の話に耳を傾けた
クラスメイト
クラスメイト
じゃあ、どうぞ、
委員長はりんちゃんに顔を向ける

りんちゃんには軽く頷くと大きな声で言い始めた
塩見 りん
塩見 りん
はーい、じゃあ、私が考えてきた台本を配りまーす
前の席から配られる台本は さっき印刷したばかりなんだろうか、まだ少し温かかった
塩見 りん
塩見 りん
題名は”恋の音”です!!
おお、かっこいい名前

りんちゃんが内容のあらすじを言い始める
塩見 りん
塩見 りん
みんな聞いてねー!

まず主人公の女の子は歌とギターが大好きな子でした!
りんちゃんが淡々と説明をしだす
塩見 りん
塩見 りん
そんな歌とギターが大好きな少女には夢がありました
それは王子様のような人と結婚をして一緒にギターを弾きながら過ごすこと。
でも少女はそんな夢を持っていながらも、そんなことあるわけないか、と幼いながらに諦めていました。

でも月日を経て彼女が成長したある日、彼女は素敵な人に出会いました。
彼女は彼を見て一目惚れをしてしまい、彼もまた彼女を見て恋に落ちていました。
ですが彼女の昔からの夢であった、王子様のような人ではありません。
それでも彼女は彼のことをどんどん好きになり、彼も彼女に惹かれていきました。

そんなある日、彼は彼女に秘密にしていたことがあると言ってある場所に呼び出しました
彼女はなんだろう?と思いながらもその場所に行くと、
そこはなんと、お城だったのです!!
彼女は驚きながらも中に入ると、そこには彼がいました。
けど、いつもの彼ではなく、それはまるで王子様みたいな人
彼は彼女が入ってきたことを確認して、彼女にひざまづきます

”実は君には黙っていたが、僕はこの国の王子なんだ”
彼女はとても驚きます
そして彼はついに
”僕と結婚してください!”
と、彼女に告白しました。
彼女は泣きながらもとても喜び頷きました。

それからというもの、お城では王子様とお姫様の歌声や素敵な音色が聞こえてくるそうです
めでたしめでたし
塩見 りん
塩見 りん
って感じなんだけどどう!?
りんちゃんが物語の説明を終えるとクラスの子たちが
クラスメイト
クラスメイト
いいんじゃない!!
と口々に言い出す
クラスメイト
クラスメイト
でもさー、この話だったら主人公も王子もギターできる人じゃないと無理じゃね?
クラスメイト
クラスメイト
確かにー
確かに、このクラスには軽音部の人もいないし、どうするんだろ、、
クラスメイトが不安そうにりんちゃんを見出すと、
塩見 りん
塩見 りん
大丈夫!王子と姫役はもう決まっているから!
といった
クラスメイトたちが”誰?”と騒ぎ出す

私もその中の一人で誰だろうなんて考えていると

突然りんちゃんがこっちを向いて
塩見 りん
塩見 りん
桜都!
と言いながら私に指を刺した
中川 桜都
中川 桜都
え、?
突然のことに私はパニックになってリンちゃんを見ると、

してやったみたいな顔をしていた
私なんかお姫様役の柄でもないし、きっとクラスの子が反対するはず

と思ってクラスたちに顔を向ける
クラスメイト
クラスメイト
桜都ちゃんならいいかも!
クラスメイト
クラスメイト
確かに中川さんってギター弾けるしな!
そうそう、やっぱり私なんt、、え!?
クラスメイト
クラスメイト
中川さんなら美人だしちょうどいいよ!
と、突然クラスの子が賛成し出す
中川 桜都
中川 桜都
いやいや、でも、
クラスメイト
クラスメイト
でも男子どうすんのー?
クラスメイト
クラスメイト
そうそう
私の声がクラスメイトたちの声でかきけされ
中川 桜都
中川 桜都
(無理って言えない、、)
なんて思いながら王子様やくは誰なんだろと、気になり出す
塩見 りん
塩見 りん
王子様役は・・・

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